第5章 1.マイクロ波による犯罪の多発

マイクロ波によるマイクロ波兵器の存在が、昨年に注目された「ハバナ症候群」で明らかとなった。

今まで、遠い世界の出来事かSF小説の話であるかのように思っていた人も、「ついにこういう時代になったか」と思ったことだろう。

私も、インターネット検索をしている中で、「電磁波攻撃」と記載された文面を見たことがあったが、全く本気にはしていなかった。


しかし、今や時代は刻々と変化している。

スマホ1つとっても10年前とは異なり、速度も容量も桁違いだ。

マイクロ波兵器の事を調べてみると、一般的には人間の頭部に電波ビームを発射するとされている。

この結果として、マイクロ波を照射された人間は精神的にも身体的にも弱体化されてしまうかもしれない。


常に音声が聞こえたり、身体的な外傷を負ったりするケースも多く見られる。

突然、予期しない音声が発生するだけでも驚いてしまう。

これは精神工学兵器で、アメリカで特許が取得されている。


また、テロ等の弾圧に備えて各国の軍隊がこういったマイクロ波兵器を備えている。

これは音響兵器であることが多く、大音量の音波によってかなりのダメージを被る。


どちらも、マイクロ波を使用した兵器であり、正しく使われれば来る電子戦にも役立つ技術なのだろう。


だが、実際にはどうだろうか。

こういった軍事技術が悪用されているのが現状のようだ。


アメリカでは、一般市民が電波による被害によって、身体的にダメージを被ったという記事が新聞にも載っている。

村全体を狙った攻撃で、一躍アメリカではマイクロ波兵器が知られることになった。

軍事技術が村の住人に対して悪用されたのではないかという判断が地域ではなされている。

軍事技術を実践するのは、なかなか難しい。

そのため、マイクロ波兵器を何の関係も無い人間に向かって使用し実験しているのかもしれない。


日本を見てみよう。

インターネット上では、マイクロ波とは断定出来ないものの電波による悪意のある攻撃を被っているという人が大勢文章で自らの体験を綴っている。

これらの文章を捏造であるとすることは簡単だ。

精神的に安定していない状態で書かれた文章であると見ることも出来るだろう。

けれども、あまりにも多くの人が同様の症状に苦しんでいるので、これは何らかの電波被害があると考えるのが自然であろう。


マイクロ波による聴覚効果は、テロ弾圧や戦争時には非常に有効だろう。

けれども、どの前段階での実践として、自国の人間に向かって武器を使用するというのはいかがなものか。


日本の場合、こういったマイクロ波兵器を駆使できる組織は大体想像が付く。

一番怖いのは、マイクロ波兵器を扱える組織から技術が流出することだ。

組織内では、もちろん禁止される事柄であろう。

けれども、組織の中には様々な人間が存在する。

大金を積まれて自ら技術を流出させてしまう輩がいるかもしれない。

または、技術内容を盗み出すスパイが組織内にいるのかもしれない。


電波の被害を被っている人は日本にも沢山いる。

程度問題というのもあるが、意図しない音声が聞こえたり、身体的な損傷を被る人も大勢いる。

音声が聞こえる仕組みは、結構簡単なもので、矩形波のマイクロ波が音として聞こえるという現象だ。

これは、フレイ効果として知られているもので、音波に変換されて音として捉えられる。

要は骨伝導とも言えるのだが、見知らぬ音声が聞こえてくることがあったら、「フレイ効果」を思い出すと良いのではないだろうか。


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