第18話 さて、どうしたものか

「…っと、ではどうしようか伊織くん。」


「うん…よし、じゃあボクの部屋でゲームしよう!」


「それはナイス!んじゃタイタツやろぜ。」


「じゃあ…お風呂だけ沸かしとく…?」


「せやな、ありがたく頂戴致す。」


「じゃ、戻ろっか。」


__________


「っカァァァァア!!コントローラーでやるのはキチィわ、リベとか無理やろ…。」


「へへん、ボクはコントローラーでフルはしたよ。何回やったかもう覚えてないけどね。」


「いややっぱすげぇわ、もう根性が。」


「ありがとね、じゃあもうちょっと」


と伊織が言った瞬間に、風呂の沸いた音が。


「あっ、もう沸いちゃったね。」


「早すぎやろ。それとも俺らが錯覚してんのか?」


「んじゃあどっちから入る?」


アレ…一緒に入らないのか…?


「え?あれ…一緒に入らんのかい?」


「えぇ!…っん〜いや、まぁ…ボクなんというかその…。」


「そんな恥ずいか??裸の付き合いやってのに笑笑、まぁでもまだあって1ヶ月経ってへんもんな。」


「そうだね!またまぁ…もうちょい後で…ね。」


「了解すわ、ってかどっちから入るねーん!」


「じゃあ景一からどうぞ。」


「ええんか?俺先で。」


「いいよ、ボクんちの大浴場へようこそ!」


「あざます!!ではいってきます!」


「いってらっしゃ〜い!」


俺は部屋を出る、が、


「てか風呂どこやねーーーーん!」


________


(アレ…ボク…ブラしまってるよね!?出しっぱなしじゃないよね!?!?いやそこはホントに賭け!最悪ママのって誤魔化せるけど…どうしよう。)


最悪なシチュエーションを思い浮かべてしまった。これはボクの普段の注意力が試されてる。もう、賭けるしかない。


__________


「ほうほう、これが伊織んちのシャンプーか!クソええ香りやんけ!!俺んちにもほしいわ。」


と、俺は伊織んちのお風呂を絶賛堪能している。すげぇ発見がいっぱいだぜ!


なかなかに興奮していると、知らないうちに体を洗い終わったようだ。


「じゃ、入湯〜〜フゥゥーーーーーー!気持ちぇ〜〜〜!!!」


じっくり浸かって、あがりますか。


__________


「いや〜!!!伊織、クソ気持ちよかったよ!!!マジ感謝よ!」


「それはそれは、どういたしまして。」


「てかお前のええ匂いの秘密、あのシャンプーか!ごっつええ匂いしましたわ。」


「そう?それは嬉しいな。」


「じゃ伊織もどうぞ〜。」


「景一はボクの部屋でゆっくりしといてね。じゃ〜ね〜。」


さて、伊織が行ったところで、俺はまた物色!!!!


____________


「ハァ〜〜〜、今日は散々だなぁ。1日楽しいなと思えばまさかの大イベント、お泊まりとは…。って、この湯、景一の浸かったあと…。なんか…恥ずかしい…。景一に…包まれてる気がして…!!」


温かくボクを包んでくれているのはこの湯。景一の温もりも加わって、よりいっそう。


違うかも、ボクが真っ赤になりすぎて、熱くなってるだけかも。まぁ早く上がりますか。


__________


「クッソ!!!!なんもみつかんねぇ!さすが伊織…抜かりない…。」


と、とりあえず飲み物を手に取ったとき、


「やぁ景一くんや、お風呂あがったよ。」


「おぉ!…ってなんか、お前色っぽいな。」


「え?いや…そんなことないよ。」


「まぁええか。いや、なんかお前が女っぽくなったなぁーって笑笑、風呂入ったらって女装したことになるんか。」


「そ…そんなとこないよ!じゃ…じゃあまぁゲームしよっか。勉強はもう大丈夫?」


「お…おん、お前なんか顔火照ってるけど大丈夫?もう勉強は勘弁ぜよ。」


「あ…あぁ、ちょっと長湯したからね。うん大丈夫。」


「じゃあゲームしよう!!」


と、俺らはこっからメシの時間までずっとゲームをすることになる。

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