報われないかもしれない。それでも最果ての場所は等しく存在している

因果応報。
『悪は必ず報いを受ける』をテーマにされている。
よく考えられて書かれている。

『悪は必ず報いを受ける』のだから、主人公は犯人に復讐して報いを与えた。
死ぬ前に犯人がした過ちを自分がくり返しているだけではないか、と考える。
現行法では、仇討ちや復讐を認めていない。
違法行為は悪なので、どんな理由だろうと殺人を犯した主人公は悪になった。
だから報いを受けなくてはならない。

入水から助かっても助からなくても、報いを受ける結果は与えられることになる。
主人公は報いを受けた。
主人公に人殺しをさせたのは、禁錮二十年にした世の中。
だから、主人公が生きている間の半年間、報いとして「日本中毎日雨が降るという超異常気象に見舞われた」のだ。