第16話 地雷女は情緒不安定

僕は鳴り響く通知を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーー

どうして来ないの?


約束は?


祐樹くん、どっちがいい?


○しor○し?


選びなさい…


もう1時間も待っているんだけど


あなたの家に行くね?

ーーーーーーーーーーーーーー


僕は焦って支度をした。

いや、だって最期のLINEに『あなたの家に行くね?』ってやばくない?

完全に病んでんじゃん!

とりあえず、返信して……


ーーーーーーーーーーーーーー

今すぐ向かいます

ーーーーーーーーーーーーーー


返信してすぐに家を出た。

すると目の前には例の女の子がいた。


「あ……」

「おはよう……よく眠れた?」


女の子はゆっくりと僕に近づいてくる。


「とりあえず、ちょっと近くにある公園にでも行こっか?」

「……はい」


僕は言われるがまま彼女の後ろについていった。


「また……新しい女が、、」

そんな状況を見るものもいたことを彼は知らない。



少し歩くと昔よく遊んでいた公園がある。

僕と女の子がその公園で二人っきりでベンチに座った。

本来なら喜ばしい状況なんだろうが、今は違う。

彼女の目を見ればわかる。

あの殺意のある目は…僕の人生、、ここでゲームオーバー……


「ではまず、一様理由を聞こうじゃないか」

「え?」

「正直、昨日はやりすぎたと思っていたんだよ、だってあの写真は…」

「なんか口調変わった?」

「う?あ、、これは癖だよ、学校では意識して、話が逸れとる!」

「あ…すいません」


思ってたのと違う印象だ…昨日の脅しを反省しているらしいし、案外いい人なのかも?きっとそうだ!


「で!言い訳は!」

「いやーーー気づいたら、、夕方だったから」

「知ってた」

「え、、、」

(なんで?)

「みてたから、、」

「みてた?まさか!盗撮!」


「ち、違うわ!ただ家を調べて約束時間の1時間前まで家の前で待ってただけだし!」


「そうか、お前ストーカーだったのか」

「な!何でお前みたいな陰キャをストーカーしなきゃいけないんだ!」

「いやいや、ストーカーだろ」

「もういい!理由はわかった!で写真は?」

「あーーー」


僕はポケットに入れておいた写真を取り出し彼女に渡す。



「どれどれ、、よかった〜〜見つかって」

「そんなに恥ずかしいのか?」

「恥ずかしいに決まってるじゃん!」


頬を膨らませてぷんぷんに怒る。


「別に昔の自分なんて所詮過去だろ?気にする必要ないと思うが、第一そんなこと言ったら僕なんて中学の頃なんて碌なことないぞ?」


「でしょーね、あんた見た目が陰キャすぎるし…」

「陰キャなのは認めるが…お前だってその写真だけ見たらただのデブじゃん!」

「あー女の子にデブって言った!そんなだから、陰キャでモテないんだよ!あとお前って呼び方やめてくれる?」


「モテないは余計だ!…お前?だって君の名前知らないし……」

「あれ?教えてなかったけ?」


僕はコクコクと頷く。


「では自己紹介をさせていただきます」


なんか、この子って口調変わりすぎじゃないか?

こんなに可愛い顔してるのに勿体無い。


「祐樹くん、私は今から自己紹介をわざわざ君してやろうというのに、何だその顔は、祐樹くん何か失礼なことを考えてないかい?」


「気のせいだよ……」


「そうか…では私の名前は真波雫です。得意な科目は全部、苦手な科目はありません。あと彼氏募集中です。」

「待て、最後の何?」

「え、最後にこの言葉を入れるとみんなに注目されるよと言われたから、Aさんにアドバイスを……何か不味かったか?」

「いや、、まさかみんなにこの自己紹介を?」

「当たり前です!」

「わかった、、僕はもう何も言わない」


(この子、やばい僕よりやばい、イカれてるわ、きっと可愛いから何とかなってるんだろう、だが流石に見ててきつい!)


「じゃあ、雫さん僕はご飯があるので帰ります」

すると雫は僕の服をつまむ。


「待ってください!」

「…なに?」

「実はわたし、、、」

すると雫のポケットからナイフが……

「え、、、」

「安心してください、刃はついてないので」

とても満面な笑顔だった。


しかし、その笑顔はとても恐ろしかった。

僕はそのナイフを向けられ

「実はまだ友達が出来なくて……私たちは友達ってことでいいんでしょうか!」


その瞬間、ナイフは僕の方に向かっておもいっきりつく。

僕はそれをギリギリで避ける。


「……うん」

「よかった〜ではまた月曜日に!」

そのまま雫は帰って行く背中を見る僕だが、急に雫は止まり、僕の方に向かって

「あと!私のことは雫さんでは雫と呼んでください〜〜〜!」

それ言い残して帰った。


「僕の高校生活がどんどん……」

僕は公園の真ん中で膝をつき絶望する。

それを見る取り掛かる子供に笑われているが僕は気づかない。

(絶対、あれ……世間いう、地雷女だ)


「せめて、普通の女の子にしてくれ〜〜!」


僕は思いっきり叫んだ。

「……帰ろ」


「どうして……こんなにたくさん女の子が……」

そんな祐樹の姿を見て囁く謎の女の子。

『……お兄ちゃん』


・・・・・・・・


だんだん主人公の周りに女子が集まってきましたね。

陰キャなのに……。

最近のお話がまったく陰キャ要素が何なって思っているんですけど、もしそう思うそこのあなた!もしかしたら陰キャではないかもしれません。

読んだ感想などコメントしてくださると嬉しいです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る