忘れた心

こちらに銃を構えた人間が押し寄せてくる。私は仲間を守るために防戦をした。決して手をあげないそんな戦いを。幸い元警察組の二人は威嚇射撃をしてくれたので犠牲はなかった。銃声の雨が止むことはない。私は防いで仲間を逃した。しかし追い詰められた。もう逃げ場はない。

「最期に話をしよう隆豊。」

「今更話すことなんてこれっぽっちもないよ。」

豊さんは今までもなく怒っていた。

「何故こいつらを守る。何故こいつらを支援する。」

「人間の心がない奴にはわからないよな。こいつらは生きているんだ。思いやりができる。愛が分かってる。人の心を持つべきなのはお前さん達じゃないのか。」

「何を言ってるんだか。さて…始末するまでだ。全員配置につけ。なあせっかくだ最期に遺言を聞いてやる。晃何かあるなら今のうちだ。」

人間は何かを忘れている。それを思い出さなければまた誰かがこうなる未来が見えた。私が起こすべき行動それは人の心を思い出させること。そのためには…隆さんが歌っていた歌を最期に歌おう。これで死んでも未来の誰かに届くことを願って。


今こそ呼ぶ声を聴く時世界が一つになるべき時死にゆく人々がいるか今こそ手を差し伸べる時なんだ命という素晴らしい贈り物へ向けて 。

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