理由

今日もいつものように夜勤で調査書を書いている。ただいつもと違うのは豊さんがいる事だ。

「なあデータ送れるか。5150と話したデータパソコンに送ってくれ。」

私は言われたとうりデータを送った。

「あの5150は晃っていう名前です。」

何かの手がかりになって欲しい。この事件はパーツが少なすぎるため出来るだけ共有したかった。

「晃ねえ。何か聞いたことあるんだよな…。」

と考えてるのと同時に動画を見返す。

「晃の目的はAIの解放だと。」

「あっ思い出した。あいつだ隆。明日知ってる事を全部吐き出してやる。」

何か思い出したのかパソコンにデータを送ってくれた。隆AIの生みの親。型5150。(記念品)

「間違いないです。だからいくら探してもいなかったんだ。繋がってくる。」

思うことより先に言葉が出てしまった。豊さんは手を上げた。その光景が不思議だった。

「なにぼけっとしたんだ。ハイタッチ。」

嬉しい時にするらしい私は仕事しか眼中になかったがたまにはこう言う事をすることも良いと思えた。良い音がした。そういえば何故AIを嫌っているのかまだ聞き出していない。もしかしたら今聞けば答えてくれるかもしれない。

「そういえば何故AIを嫌っているのですか。」

「まあこいつが原因かな。」

すると豊さんは子供の写真を見せてくれた。

「この子は亡くなってね。まあ簡単に言う。AI が人間に従ったのが間違いだったから。もしAIが担当していたら生きていた。結局は俺の逆恨みなんだよ。ごめんな当たって真一。」

私達は膨大にある仕事を片付けるためデスクに向かった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る