車内

私達は車に乗り運転をしながら話した。

「なぁこの事件やってて苦痛じゃないか。同じAIの犯罪だから。」

豊さんは労ってかこんな事を吐いた

「私は苦痛じゃありませんよ。私は人間に奉仕するために生まれたので。」

少し俯いていた。何があったのだろうか。

「なあ今日も夜勤だろ。大丈夫か。手伝うことあるか。」

「いいえ仕事は好きでやっているので大丈夫です。お構いなく。」

大きなため息をつかれた。

「俺は見てられないよ。お前さんだけ頑張っている姿が。人間だけ楽していいのかってね。たまには休め。俺はAIが嫌いだが。お前さんには無理して欲しくない。」

そういえば何故AIが嫌いなのかまだ教えてもらっていない。少しだけ気になった。

「何故豊さんはAIが嫌いなんですか。何かありましたか。」

眉間にシワを寄せた。聞いてはいけないことでも聞いたか。

「お前さんには関係ないよ。ただお前さんとはうまくやれそうだ。そうだ110って呼ぶの面倒だから名前つけてやるよ。そうだな何がいい。」

「私は何でもいいですよ。」

「じゃあ真一はどうよ。気に入ったか。」

「じゃあそれで。」

そんな事を話していたらいつの間にか着いた。


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