第8話 ~主~

僕は野良だ


好きに狩りに行く

好きに散歩する


僕は生きていかなきゃだから

色んな所へ出向く


この前 静かな人間のお庭で

ぼーっと寝させてもらってた

ふと目覚めて周りをみたら

お庭の向こうの道路から

眉をひそめてこっちを見てる

主様と目が合った


わーい!主様だー!


足早に近寄ったら

主様は僕を無視して行っちゃった

僕は置いていかれちゃって

呆然としちゃったよ


あれー・・・今の主様だよねぇ・・・

なんで?僕を知らんぷり??


はてなマークが飛びながら

主様のおうちに行った


主様ー主様ー僕だよ?

なんでさっき知らんぷりしたの??


主様は苛ついた顔


「お前、あそこんちの猫?」

ちがうよーお庭で寝てただけだよー!

きもちいいよー!


「なんでここにいんの?帰れば?」

僕に帰るところはないよー?


「別に無理に来なくていいよ?」

えー?主様のおうちはここだよね?


なんで主様怒ってるのかなぁ・・・


あ!手土産持ってくるの忘れた!

だからか!

急いで狩りに行ってくるよ!

わーい!いそげいそげー!


少し時間が経ってから

僕は手土産を咥えて

主様のおうちに戻ったよ

これで主様は喜ぶかなぁ


足元に置かれた獲物をみて

主様は苦笑い

「違うんだけどなぁ・・・」

「しょうがねぇなぁ・・・」


なぜか頭をなでなでしてくれた

主様ってよく解んない(˙꒳​˙ )???


僕は黒猫だ


災いも幸福も

僕が選んでもってくる!

怒らせちゃダメだよ!

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