あとがき

こんにちは! 田中政宗です!

この小説は二年前とある同人誌(限定配布)に寄稿したものです。

短編ファンタジー作品を書こう! と思って書き始めたのを思い出します。

一応誤解のないように言っておくと、こうもりの語源譚のよーに書いてありますが、実際にこんな話は聞いたことがないし、たぶん説として存在していません。そりゃあそうだろって思うでしょーケド、知人は納得してしまっていたので一応ね。

この話の中には「こうもり」だけでなくたくさんの単語の語源説が出てきますが、『正しい』ものはひとつもないという認識でおねがいします。もちろん、「にわとり」や「ひがし」などはそれなりに有力な説だったりしますけども、やはり確定的に『正しい』と言える語源説ではありません。あくまで、「うーん、確かにそれっぽい」くらいの認識で受け取ってくだされば……と、オモイマス。

さて、メイキングの話になりますが、短編ファンタジーを作る、というのはとっても貴重な経験でした。というのも、ファンタジーというジャンルは世界観を一から構築する必要があり、その全貌を描写するとなるととてもじゃありませんが1万字以内じゃ収まりません。そこで、どうやってファンタジーを圧縮するか、というのが非常に有益なトライアルとなりました。

そこで田中が目をつけたのが、「むかしばなし」でした。厳密に言うと「神話」と「歌曲」も織り交ぜているのですが、まあいいでしょう。気付きたい人が気付けばいーんです。とにかく、シンプルな物語にしました。どうシンプルかというと、「『言葉』=『この世の理』」という一つのルールだけで物語のプロットを作ったことです。悪く言えば、ゴリ押しです。

でも、短編を書く上ではやりやすかったし、なんならもっと長く書けそうでした。そこで得た田中の教訓としては「ファンタジーは、でっかいルールを一つ決めて、あとはそこから導けるものだけで作るとやりやすい」ということでした。ちょうど定義と定理の関係のようなものだなと思いました。

読む側からしても、書く側からしても、根幹となる設定から派生していくつもの設定が広がっているほうが頭に入ってきやすいというか、経済的だなーと。

ま、なんだか創作論みたいな話になってきちゃったので、ここらが潮時かな。

それでは、また、どこかで。

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こうもりむすめのはなし 田中政宗 @masamune-tanaka

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