第14話 猫貴族、闇魔法を学ぶ

午後となりティア様と机を並べ、ラウル叔父さんを教師に闇魔法について教わることとなった。

ティア様は少しでもルーク君に追いつけるように頑張ります!と目をキラキラと輝かせており、これは負けてられないなと気合いを入れなおした。

なお、クロエはどうせ全部知ってることにゃと言って窓際で丸くなって眠ってしまった


「じゃあ闇魔法の特徴を勉強していくね。闇魔法と光魔法は他の魔法と比べると少し違うところがあるんだ。まずはそれを知ってほしい」


説明されたのは、8属性ある魔法の中でも闇魔法は光魔法と並び、非常に強力で他とは明らかに異なる特徴があるということだった。


特殊属性の中でも、氷と雷は希少ではあるものの、あくまでも基本属性と同様に、自然現象を引き起こす魔法であることに対し、闇や光は精神支配や治癒など精神や肉体内部へ干渉することが出来るという特徴が存在する。


「特に闇魔法は人の精神を支配したり、幻覚を見せたりすることが出来るため一部では危険視されていることも覚えておいてほしい」


一方で光魔法は治癒が出来る唯一の属性であることから、王家や教会に囲いこまれることが多いらしい


「次は簡単な魔法と効果を教えていくね」


それからは『スリープ』など、精神に干渉する魔法を学んでいった。


座学が終わった後は、昨日同様に皆で夕食を囲み、今日学んだことなどを話して盛り上がった。


食事も終わり、あてがわれた部屋でクロエにブラシをかけていると


コンコンコン


「ルーク、フェリシアだけど入っていい?」


「クロエをモフらせてってことだったらお断りだよ?」


「確かにクロエは可愛いけど違うわよ。入るわね。」


「どうもルーク君。お邪魔だったかな?」


「ティ、ティア様も一緒だったんだね。姉さんもそうならそうと言ってよ」


「ふふーん。どう?驚いたでしょ?せっかくの機会なんだし従姉妹同士交流を深めようと思ってティアを誘ったのよ」


「ルーク君、従姉妹同士なんだし、ティアって呼んでくれないかな?」


「わかったよ。ティア…」


「なーにいい雰囲気作り出してんのよ。私もいるの忘れないでもらえないかしら?」


「「ごめんなさい」」


「ところでジョセフお兄様とダスティンお兄様はお元気なの?」


「二人とも元気だけど学園に通ってるからあんまり会えてなくて…。同世代のお友達もいないから今回二人が来てくれて本当に嬉しいの」


ネーロ家にはティアの上に14歳のジョセフと10歳のダスティンという二人の兄がおり、ダスティンはオーガスト兄さんと同い年で非常に仲が良いそうだ


長期休みの際は二人とも必ず帰ってきて、よく遊んでもらうのだと嬉しそうに話してくれた。


普段は周りに子どもがいないことから、本を読むなどして過ごしており、挨拶の際には緊張して噛んでしまったというのが初対面の時の真相だそうだ


その後は家族の話や、最終日にどこへ行くかなどを話し、交流を深めた

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