こんな世界で出会えた君に……。

五十嵐 天秤

こんな世界なんて……。

 限りなく見える大地。

その向こうには、沢山の山があり、時折、鳥の鳴き声が聞こえる。


 そこに下を向いて歩く少女が1人いた。

彼女は、白いフード付きのマントを着ていて、その下には白い金属の鎧のようなものが見える。

でも、その金属の鎧は急所である胸部と両ひざにしか見受けられない。


 腰には剣を携えている。


 髪は黒色のロング、瞳はエメラルドグリーン。


 とても整った顔立ちをしていて、まさしく絶世の美女だった。


 ……しかし、その表情は憎しみに満ちたような表情で、「このままいけば自殺してしまうんじゃないだろうか?」と、そう思わせるほどだった。

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