ツナガル

2.1

陸、と呼ばれた人に睨まれながらも車に乗り込んでゆうきくんと紫苑くんの間に座る。


“ゆうきくんって漢字どう書くの?”


「優しいに希望の希だよ。」


そっか、と頷いて優希くん、と打って見せるとあってるよ、と頷いてくれた。


そっか、優希くんはこう書くのか…

名前と人柄が合いすぎてる…


私に優しくしてくれて私に触れてくれて私を気にかけてくれる優希くん。

すごい暖かい人なんだなぁ〜…


最初に名前の漢字を教えてくれた紫苑くんは綺麗なお名前でかっこよくて可愛い紫苑くんによく似合う。


私は……


私は綺麗な名前だって言われるけど、でも私とは合わない。


私は綺麗じゃないから。



「いおりちゃん、こいつは真野陸。陸海空の陸だよ。気難しいから余り関わらなくていいからね」


と言われて頷いた。


そして、車が止まると、「着いたよ」と扉を開けた紫苑くんが手を差し出してくれた。

いいの?と紫苑くんの大きな手を見つめてると、そのまま私の手を取って


「気をつけて降りてね」


と、言ってくれた。





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