ぼくの復讐

灰ぐれー

力があれば何しても許されるのか?

僕...如月優介は家族を失った。厳しいけどかっこよかったお父さん、泣いてる時に慰めてくれる優しいお母さん、めんどくさがり屋だけど賢いお兄ちゃん。僕が小学校5年生の時に世界の各地でおっきい穴が開き始めた。僕もお父さんに連れていってもらって東京にある穴を見たけどそこが見えないくらい深くて怪しい雰囲気が出ていた。なんか引き込まれるような気持ちになって怖かったからすぐに家に帰った。そのぐらいの時に穴から化け物が出てくるようになったそれに覚醒者と呼ばれる異能を持ったヒーローみたいな人が現れて化け物を退治したり悪い人を捕まえるようになった。お兄ちゃんからヒーローが警察みたいな『こーむいん』として正式に職業になると聞いた時は心が弾んだ。中学生になってからもヒーローになるため勉学に励み日々の体づくりに勤しんだ。いつものように友人と推しヒーローについて語り合っていたら昨日から休んでいた熊谷暁人くまだにあきと君が遅刻してきた。


「あ、!あっくんやっほー元気だった?」

「昨日どうして休んだの?」

「そんなことは後で答えるからちょっと待って!」


あっくんはいつになく興奮した様子で教室に飛び込んできた。


「お、俺覚醒者になった!」

「ええええ?」

「あっくんすごーい」

「どんな能力?」

「『圧縮』って言う能力らしい。なんか昨日目が覚めたら文字が浮いていて覚醒しましたって書いてあったんだよ。それに圧縮だとか能力説明が書かれていたんだ。今も出せるよ」

「マジすご!やばい」

「やばすぎかっこいい」

「この紙に能力使ってみて」

「いいよ『圧縮』!」


紙はみるみる球体に縮こまっていく。


「おーすごいめっちゃ硬くなってる」

「何その掛け声ww」

「ヒートマンみたいでカッコ良くね?」

「んービミョーww」


あっくんを始めにどんどん周りで覚醒者が増えていって僕も覚醒を今か今かと待ち望んでいた。この頃はあのカスどもの表のツラしか見えてなかった。平和な日々も長くは続かなかった他ならぬによって壊されたから。



その日は快晴だった僕が朝起きて朝ごはんを食べに行こうと部屋から出た瞬間あたり一帯が崩れ去るようだった上から瓦礫が落ちてきて頭から血が出た気を失いそうなぐらい痛かった気がつくと瓦礫の下敷きになっていて身動きが取れなかった目の前にはヒーローがいた竜の能力を持つグレイズだ!他にもヒートマンやフィスター達だった助けに来てくれたんだと安堵したけど次の瞬間絶望した近所の人や友達が一人一人首をもがれてたり焼き払われている足元には首が転がっていてその中にはお父さんやお母さんの首があって他の首とも目があった。どうしてヒーローがこんなことを今すぐ叫び出したかったけどバレたら僕も殺されると思うと熱気がこもっていて暑いのに背筋は冷えていった。


「あーこの人がチーズみたいに溶けていくのは楽しいなぁおっと生き残りがいやがった『熱波』!うーんこのちからにはほれぼれするなぁ」

「もういいだろ魂は確保できたか?グムリーパー」

「もちろんだともケヒヒどれだけ殺しても証拠隠滅できるなんて政府様様ですな」

「非覚醒者なんて非力で雑魚いせいぜい我らの糧になるのが最適だろう」

「そうだなぁ熱の温度もぐんぐん上がるぞぉ」

「さっさとずらかるぞ」



ヒーローが正義なんて誰が決めたんだろうな権力だったり何かと力を持つ奴は簡単に人を殺す正義なんて都合の良いことばかりなんだ。これ以上の被害者が出ないように、平和な世界を作るために、僕は正義のヒーローを滅ぼす。


これは俺の復讐の物語だ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る