第4話『おけしょう』

え?


「おけしょうってメイクじゃないんですか?求人に書いてあった研修制度もあって初心者歓迎って技術の話では?」


シーン………


「あっ♪そう言う事ね!」


どうゆう事?


「ごめんね♪紛らわしい書き方した僕の責任だ……おけしょうってメイクのお化粧じゃなくて、うちで言うお化生っていうのはおばけのこと♪こっちの業界だと当たり前のことだから何か間違ったこと書いちゃったかなぁ?って♪」


おけしょうがおばけ?


「うちのお店は化生(けしょう)専門美容室なんだ♪おばけだけじゃなくてあらゆる化生(けしょう)、俗に言う怪異とか化物と呼ばれてる人外とされるモノ達のね♪化生専門美容師なんて大体の人が初心者だから研修制度も設けたって訳♪まぁ、フルチくんがはじめて来てくれた人なんだけどね♪」


もう頭がパニックだ……

怪異とか化物って……

パワーワード過ぎるよ…

あっ!でもエマさんは吸血鬼なのか……


変に納得してしまった


「僕がはじめて来てくれた人って、あの求人見ても誰からも連絡来なかったってことですか?」


「そういうこと♪あの求人広告は見える人にしか見えないように作ってるだ♪そもそもに狭き門なのさ♪」


「えっ!なんで僕には見えたんですか?今まで人生で1度も幽霊とかも見たことないですよ?」


「そこはナ・イ・シ・ョ•さ♪」


くぅ~!煮え切らない……


「ジョージー♪早く遊ぼうよー♪もう待ってるの飽きたよー♪」


ロメロちゃんがプンスカしている

可愛い…


「ロメロちゃん♪待たせてごめんねー!アンドウ君!今日は引越しもあって疲れてるだろうけど、ロメロちゃんの相手もしっかりしてあげてね♪」


「あっ、はい!」


「では僕は帰りまーす!じゃあね♪」


チャリンチャリン


ミアンさんは帰ってしまった


「お待たせ!ロメロちゃん!何して遊ぼうか!」


ロメロちゃんの目が輝くのが分かる


「ゾンビごっこー♪ジョージがゾンビ役して♪」


ゾンビごっこ?!

まぁ、ゾンビ映画は大好きでよく見てるから自信はあるけど上手くできるかな?


よし!


「ゔぅ~……脳みそくれぇ~……」


ゾンビっぽい動きですロメロちゃんに襲いかかってみる


「キャーーー♪ジョージ♪ゾンビ下手くそー♪ゾンビは脳みそ食べないよー♪」


「えっ?!ゾンビは脳みそ食べないと生きてけないんじゃないの?映画とかだと食べてるじゃん!」


ゾンビが生きてけないとか自分でも意味わからんこと言ってるな(笑)


「えーー?♪だってわたし脳みそ食べないよー♪」


「そりゃあロメロちゃんは人間だから脳みそ食べないよ。」


「わたしゾンビだよ♪」


ロメロちゃんは満面の笑顔だ


おいおい……マジかよ……

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