第17話 日曜のゴミとカラス

 日曜に外を歩くと、またか、と思います。収集日ではないのにゴミが出されているのです。

 こうしたゴミには特徴があります。大きめの袋なのに中身は少ない。分別は全くされていない。

 ある時、カラスに突かれていたゴミ袋を持ち帰り、中身を出してみました。本当にでたらめでした。


 骨付きチキンの残骸。

 パンフレット等の紙ごみはチキンのシミで汚れてます、きれいなら資源ごみに出すべきものです。

 油揚げが二枚、硬くなった食パン三枚。どちらも早めに冷凍すれば十分食べられたもの、もったいない食品ロス。

 極めつけは、スープの残り? 薄いビニール袋に入れられ口を縛ってありますが。こんなのシンクに流せばいいでしょう、ほとんど水分なんだから。隅を小さくカットし、ビンに汁を垂らし、水気がなくなったら袋を干して、ちゃんと乾かして捨てました。ゴミ置き場の水分過多のタプタプするゴミは、こういうのが入っているんでしょうね。


 なに考えてんだ!?

 いや、何も考えてないのでしょう、でなければ、こんな出し方しませんよね。

 休みの日に、ゴミがたまった、出さなくちゃ、ただ、それだけ。普通ゴミ、ビン缶、プラスチックに資源ゴミ。それぞれの収集日が何曜日だか、知る気もないと思われます。


 結果、カラスがこうしたゴミ袋を突っつき、路上にゴミが散乱します。

 最近、カラスが多いと思いませんか?

 でたらめゴミが豊富な餌になり、すべてのヒナが育つからです。昔はカラスは、たとえば五羽かえっても育つのは三羽とか。今はすべてが親になり、できた子供がすべて生殖可能になり、と、ネズミ算ならぬカラス算的に増えていってるんだと思います。

 ガラスとは逆に、スズメは減っています。かつての十分の一ともいわれています。カラスの餌食になっているのでは、と疑ってしまいます、燕のヒナも狙われるそうなので。やはりゴミだけでは増えすぎたカラスの食料をまかなえないのかもしれません。


 カラスだって精いっぱい生きているのですが、好意は持てません。でも、こんなにカラスを増やしてしまった原因は、でたらめにゴミを出す人間にあるんですよね。

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