第15話 夜のルーティン (3日目~4日目)
僕達はオムライスを食べ終わった。彼女が満足していて良かった。僕と彼女はキッチンに食器を運び、彼女はいつも通り二人分の食器を洗い始めた。担当が彼女と決まっているが、自分の分まで彼女に洗わせるのはなんだか悪いような気がした。
「洗ってもらってなんか悪いな」
「いいよ、そう決めたじゃん」
彼女は優しくそう言った。
僕は暖かい飲み物でも飲もうと思って湯沸かしポットに水を入れてお湯を沸かした。彼女もなにか飲むだろうか。
「なんか飲み物飲む〜?」
「コーヒーで」
「りょーかい」
僕は当然コーヒーを飲めないのでココアを作った。彼女にはコーヒーを作ってテーブルの上に置いた。しばらくして彼女が皿洗いを終え、テーブルに来た時に揃って飲み始めた。
「あったかいね」
「そうだね」
なんとも言えないこんな時間が本当に好きだ。大したことをしている訳では無いけれど、ほんのりと幸せを感じるこんな時間が。
「ナッツ食べる?」
「うん」
僕は買っておいたナッツ系のお菓子を取り出して、二人でそれを食べながらくつろいだ。僕達はかなり時間をかけて飲み干した。
その後、いつも通りベットに寝転んでテレビを見ていた。僕と彼女がくっつき合うのも恒例になって、恥ずかしさも少し減ってきた。彼女は僕がくっついているのも気にしない様子で、テレビを見て笑っていた。そのままその日はゴロゴロとして過ごし、寝るべき時間になった。僕達は歯磨きをして、電気を消して眠った。今日はとても充実していた。明日も休みなので、どんなことをしようかと考えながら眠りについた。
翌朝、8時頃に僕は目が覚めた。起き上がって飲み物を飲んだ。今日は休みなのでまだ寝ようと思って、僕は彼女のいるベットに戻ってもう一度眠った。
二度寝をした僕を今度は彼女が起こした。10時になっていた。
「寝すぎでーす」
「8時に一回起きたもん」
「結局寝たんでしょ」
「うん」
僕は起き上がり、顔を洗って髭を剃った。1つしか洗面台がないので、朝二人でいろいろと準備をするのは大変だ。「早くしてよ」なんて彼女に急かされた。「なんか用事でもあるの?」と聞いてみたが、何も無いけどただ急かしているだけらしい。
「じゃあ今日はどうする?」
「んー、電気屋行ってドライヤー見る」
「ドライヤーあるじゃん」
「もっといいやつ買うの」
今僕たちが使っているのは安いドライヤーである。女性の長い髪を乾かすのにはかなり時間がかかる風力で、僕も確かに髪を乾かすのが面倒だと思っていた。
「じゃあ見にいこっか」
「うん」
今日のは電気屋デートと決定した。なんかあんまり楽しそうには聞こえないが、彼女とならまあどこでもいいと思った。
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