第43話 冬華に似た人物が現れる?!
日曜日。テスト前日。
冬華と一問一答形式でテストを通話をしながらやった。
結果は2人とも満点だった。
それでも気を緩めることなく通話をしながら勉強をする。
そして昨日と同じく午前で2人で勉強するのをやめて午後は個人でやることに。
昼ご飯を食べて休憩していると、昴からメッセージがきた。
【昴】宮都、お前の勉強法すげえわ。
【宮都】どうしたの急に
【昴】今日俺の彼女が作ってきた模擬問題を4つ解いたんだ。そしたらさ、暗記科目の結果が全て9割だったんだよ!
【宮都】ちなみに僕はその勉強法を受験日の2週間前から始めて結果が出たからな
【宮都】昴はその勉強法が合ってるってことだな
【昴】だろ?
僕は今、昴のやつ油断してるな?と思って昴に『でも、気を緩めんなよ?痛い目見るから。』とメッセージを送る。
【昴】おうよ!
【昴】じゃあ、また明日!勉強するわ!
【宮都】おう!頑張りすぎんなよ?
【昴】わかってるって!そんじゃ
とメッセージがきたので僕はLETTERを閉じて僕の部屋に行って勉強をする。
勉強を始めてしばらくすると、鏡花が
「お兄ちゃん、冬華ちゃんが来たよ!」
と部屋に言いに来たので僕は玄関に行くと
「突然すみません。私の家に来てもらいます」
と言うと冬華が僕の腕を引っ張り車に連れていかれた。
車の中で僕は
「お前冬華じゃないだろ?」
と言うと
「そう思ったのは何故?」
と聞かれたので
「冬華より身長が大きい、冬華は香水をつけない、髪の長さが冬華より少し短い。まだあるぞ?言えばいいか?」
と俺が聞くと
「言わなくてもいいですよ。さすがですね。私の妹をよく見ていますね。話では聞いていましたがいい彼氏さんですね。まぁ、それは置いといて、無理やり連れ去った理由は、冬華が暴れておりまして。それを彼氏さんに止めてほしいんですよ」
と言ったので
「なんで僕なんですか?」
と聞くと
「妹の専属執事とお父さんの提案です」
とにこやかに答えた。
家に着くと、冬華のお父さんが出て来て
「すまん。急に呼び出して。話は聞いているな?それでは案内する」
と言ったのでついて行くと想像以上だった。
冬華のきれいな銀髪は寝癖が付いたようにぼさぼさになっていた。その足元にはノートが破かれ、テスト勉強用として渡された各教科のプリントがビリビリに破かれて床に落ちていた。
するとノートを破こうとしたので
「冬華!ストップ!」
と言って僕は冬華の腕を掴んで僕の胸元に引き寄せる。
だが、
「離してください!」
と暴れたので
「僕だよ!冬華の彼氏の!」
と言うと冬華が正気に戻り、
「なんで宮都がここにいるんですか?」
と聞いてきたので僕が
「冬華が暴れてるって言って冬華の姉が僕のことを拉致った」
と言うと、深々と頭を下げて
「すみませんでした!私、不安やストレスなどが溜まりすぎると今みたいな感じで暴れてしまうんです」
と謝ってきたので
「その原因は?」
と聞くと
「テストでいい点数がとれるかなという不安と、悪い点数だったら宮都に嫌われてしまうのではないかというプレッシャーです」
と冬華が言ったので僕は
「冬華、それは考えすぎだって。そんなことで嫌いになるわけないじゃん」
と言う。
すると
「ほんとですか?嘘じゃないですよね?」
と顔を近づけて聞いてきたので
「嘘じゃないよ」
僕が言うと急に倒れてきたので冬華を受け止めると
「すみません。少し寝かせてください」
と言うと規則正しい寝息が聞こえてきた。
そのあと僕は床に散らばった破れたプリントを集めてテープで直してから家に送ってもらった。
車から降りるときに冬華の姉から
「これからも冬華のこと、よろしくね?」
と言われたので僕は
「ええ。任せてください」
と言って車を降りた。
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