第34話 昴は正真正銘の…

 文化祭2日目。

 冬華とうかが僕の家の前で待ち、そして一緒に学校に行く。

 昨日と同じ場所に行く。

 するとすばる

宮都みやと。お前なら和風のメイドと洋服のメイド、どっち派だ?」

 とくだらない質問をしてきた。なので

「和風と洋風どっちも好きだよ。甲乙つけがたい質問をすな!全く」

 と答えると

「宮都。お前はやっぱり同士だ!ふはははは!」

 と言っていると、昴の彼女さんが

「じゃあ、冬華ちゃんが着るとしたら和風?それとも洋風?」

 と聞いてきたので

「洋風の方が似合うと思う。髪色と服がマッチすると思うし」

 と答えると

「だってよ。冬華ちゃん。ちゃんと冬華ちゃんを見てくれるいい彼氏さんだね!」

 と昴の彼女さんが言うと、冬華が頬を赤くしていた。

 昴はと言うと「なんで選べるんだよ!」と言っていた。


 クラスメイトが待機スペースから出ていって1時間ぐらい冬華と世間話みたいなことを話していると

「すー君、とうとう告白されたね。昨日の女の子に。でも、あの対応は良かった!だって、私の腕を掴んで引き寄せて「悪い。俺には彼女がいるんで。」って言ってくれて私は嬉しいよ!」

「当たり前だろ。そんなに俺は落ちぶれてはいないよ」

 と昴と昴の彼女さんが話しながら戻ってきた。

 冬華が

「今日は痴話喧嘩してないんですね」

 といらんことを言うと

「うん!すー君がね、告白されたけど、断ったからね!」

 と言っていた。

 僕は昴に

「たまにはいい所あるじゃないか」

 と肩を軽く叩きながら言うと、

「俺はそこまで落ちぶれてねぇ!」

 と昴が言ったので

「じゃあ、2択ね。もし、2次元の昴の推しとリアルで会えるが、彼女さんがいなくなるのと、2次元の昴の推しとはリアルで会えないが、彼女さんと結婚できる。どっちを選ぶ?」

 と試しに聞いてみると

「後者だろ?当たり前じゃんか!」

 と言うと、それを静かに聞いていた昴の彼女さんが

「すー君、すぅー君!私ね、今ものすごく嬉しいの!えへへっ!」

 と言ってイチャつき出す。

 ミスコンの結果発表で化けの皮が剥がれ落ちないことを願いますよ。と思っていると

「私達もイチャつきましょう!」

 と冬華が言ってきた。

 最近冬華も感化されやすくなったなぁと思った。


 そしてイチャつき出してから何時間かたった頃、僕のお腹が「ギュー」と音を立てて鳴った。

 それを聞いた冬華が

「そろそろお弁当の時間にしますか」

 と言ったので

「そうしよう。腹がすいたし。」

 と僕が言うと、冬華は昼ごはんの弁当をかばんから取り出す。

 弁当の中身を見てみると、「I LOVE 宮都」とご飯の上にでかでかと書かれてあった。

 僕がびっくりしていると、

「どうですか?新妻感を出してみたんですが」

 と感想を聞いてきたので

「最初はびっくりしたけど、なんか嬉しいな」

 と答えると、満面の笑みで

「そうですか!なら良かったです!」

 と言った。

 僕は何とか思い出として残しておきたいと思ったので写真を撮っていると

「何撮ってんの?宮都」

 と昴が聞いてきたので

「冬華が僕に作ってくれた新妻感を出した弁当」

 と答えると

「やめておけ。容量圧迫するぞ」

 と真面目な顔で言われた。

「なんでそんなことを言うんだ?」

 昴に聞くと、「ほらよ」と言ってスマホの写真を見せてきた。

 僕は「すまん。昴の言う通りだな」と言う。それを聞いた昴は「俺は付き合っている時間が長いんだ!」と先輩風を吹かせた。





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