第33話 鏡花は病み、冬華はデレデレする

 ミスコンに出る女の子のアピールが終わるとみんなは家に帰っていく。

 僕は冬華と帰る。

 僕は

「買い出し行かなくてもいいのか?」

 と聞くと

「はい!執事に買いに行かせましたから。なので、明日のお弁当は秘密です!」

 といつもならしないウインクをして言った。

「楽しみにしているよ」

 と返すと

「はい!きっとびっくりすると思います!」

 と楽しそうに言っていた。


 家に帰ると、鏡花が玄関に立っていた。

「どうした」

 と声をかけると

「私はお兄ちゃんにとっていらない存在なの?」

 と聞いてきたので

「どうして?」

 と聞くと

「だって、最近かまってくれないじゃん!最近私のことあからさまに避けてるじゃん!だから…」

 と言い終わる前に鏡花を抱きしめる。

「ごめんな。少し忙しくてかまってやれなかった。別にいらない存在なんかじゃないぞ。大切な存在だよ」

 と僕が言うと

「こんな妹でごめんね。うざいよね」

 と言ってきたので

「それぐらいがちょうどいいんだよ。妹は」

 と僕は微笑みながら言った。


 夜ご飯を食べ終わると

「お兄ちゃん、お風呂一緒に入ろ?」

 と言ってきたので

「いいぞ。そのかわりタオルを巻けよ?」

 と言うと

「うん!おかーさん、長いタオルどこ?」

 と長いタオルの場所をお母さんに聞きに行った。

 僕は自分の部屋に行って体を拭くタオルと巻く専用のタオルを取りに行く。


 リビングに戻ると、鏡花が長いタオルと体を拭く専用のタオルの2つと、着替えを持って

「お兄ちゃん!一緒に入ろ!」

 と言ってきたが

「まだ風呂が沸いてないからな。少し待て」

 と言うと、「うん!わかった!」と言ってソファーに座ってテレビを見る。

 僕は椅子に座ると

「冬華ちゃんとはどうなの?」

 と唐突にお母さんが聞いてきたので

「彼氏彼女の関係になったよ」

 と僕が答えると

「おめでとう。大事にするんだよ?」

 とお母さんが言って皿洗いに戻る。

 しばらくすると「ピー」となったので鏡花とお風呂に向かう。

 僕は久しぶりに鏡花の髪の毛を洗う。

 僕は洗いながら

「洗うの大変じゃないのか?こんなに長くて」

 と聞くと、

「シャンプーも大量に使うし大変だよ。だけど、「ここまで伸ばしたぞ!」ていう誇れる気持ちになれるから伸ばし続けるの!」

 と言っていた。


 お風呂から出ると、いつものように鏡花の髪の毛を乾かしてから、僕の髪を乾かす。

 そして、暖かい格好をして過ごす。すると、僕のスマホから通知音がなったので見てみると冬華からだった。

【冬華】明日楽しみですね!

【宮都】そうだな。閉会式に何やるんだろうな?

【冬華】多分、結果発表とかじゃないですか?知りませんけど。

【冬華】そして、今更なんですけど、なんで私たちは店番? はないのでしょうか?

【宮都】そうだよなぁ。僕も何故なんだろう?とは思ってたんだけど、事故のせいなのかな?とか思ってたから、そこまで考えなかったな。

【冬華】そうなんですか。

【冬華】そういえばなんですが、テスト勉強やってますか?

【宮都】テストの存在自体を忘れてたわ。そして、話題がコロコロ変わるね。

【冬華】えへへっ。すみません。楽しすぎて。

【宮都】謝ることじゃないけどね。楽しんでるならそれでいいと思うぞ!

【冬華】ですよね!

【冬華】私は今嬉しいです!

【冬華】宮都の彼女になれて。

 冬華が急にそんなことをメッセージで送ってくる。

【宮都】急にそんなこと書くなよ。びっくりするから。

【冬華】仕方ないじゃないですか。伝えたくなったのですから。

【宮都】冬華が幸せなら僕は満足だよ。僕も冬華の彼女になれて嬉しいよ。

 僕も冬華にやり返す。

【冬華】もう!

【冬華】恥ずかしいじゃないですか!

【冬華】でも、ありがとうございます。

【宮都】そろそろ僕は寝るよ。

【宮都】おやすみ。冬華。

【冬華】はい!

【冬華】おやすみなさい。宮都。

 やり取りが終わると、僕は歯磨きをして寝る。

 寝る時に「冬華は今何をしてるのだろうか」と思って寝る。








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