第25話 文化祭準備でよくあるアレ
文化祭の準備の時間が終わり、女子トークも終わり、帰りのホームルームの時間。先生が
「喜べ。明日も今日と同じ授業時間で体育2時間だ。連絡事項は以上だから帰ってもいいし、文化祭の準備をしてもいいよ」
と言われたので僕は帰ることにする。
「宮都様、帰りましょう」
と言ったので帰ることに。すると
「
「あの、手持ちのお金がないんです。なので、買ってこれないです。」
「まあ、そうだよね。昼にあれだけお金を使わせたんだし。でも、買ってきてね?」
「あの…、お金がないんです。無理です」
「うるさい!私の命令に従ってればいいんだよ!」
僕はこの時初めて海藤さんが1人で行動してる理由がわかった。
僕は自然と
「なあ、冬華。海藤さんを助けたい。付き合ってくれるか?」
そう冬華に聞いていた。冬華は
「人助けが好きなんですね。もちろんです」
と許可をもらうと、僕は海藤さんに近寄り、
「海藤さん、何を頼まれたの?その今手に持ってる紙に書かれたものを買ってくるように言われたの?あっそれなら百均のお店でそろうね。一緒に行かない?僕もさ、赤ペンのインクが無くなっちゃってさ、買わないといけないんだ。だから、一緒に行こう」
と声をかけると、海藤さんは
「宮都君…、ありがと。宮都君は私の救世主だね。ヒーロだよ。あの、この恩は必ず返すから」
と言うと
「恩なんていらないよ。これは僕のエゴだから」
と言うと感極まったのか、海藤さんは抱き着いてきて、僕の胸元で静かに泣いた。冬華は「今日だけ、今日だけは許します。ああ、海藤さん羨ましい…」と呟いていた。
海藤さんが落ち着いたところで、百均の店に行く。道中、冬華が「手を繋ぎたい」と言ったので手を繋ぐ。手を繋いだ時「宮都様の手、あったかいです。」と言い、顔を赤らめた。海藤さんは「神宮さんのこんな表情見たことない!」とびっくりしていた。
百均では、海藤さんと一緒に行動した。海藤さんが「赤ペンは買わなくていいんですか?」と聞いてきたので
「そういわないと海藤さんは拒否したでしょ?」
と僕が言うと「否定できないのが悔しい!嘘つかれた!でも、ありがとう。」と言われた。
会計は僕がした。その時に女の店員さんに「男は甲斐性がないと捨てられるよ?捨てられたら私の所に来て!養ってあげるから!」と言われた。
このやり取りを目ざとく察知した冬華が「宮都様、早く終わらせてください。このあと学校に行かなければなりませんので」
とレジの近くに来て言い、店から出ると「なんて言われたのか一字一句教えてください。」と言いながら詰め寄られた。目にハイライトがない状態で。
なので僕は「「男は甲斐性がないと捨てられるよ?捨てられたら私の所に来て!養ってあげるから!」と言われました」と答えると
「私はあなたを捨てませんので。なので間違ってもこの店の常連にならないでくださいね?」
冬華に言われた。
そんなやり取りが終わったあと、教室に行って買ったものを置いて家に帰ってくると
そのあと、自分の部屋に戻って次の日の授業の準備をしていると体育があったので『見学かぁ~。絶対暇だな』と思った。
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