第5話 社会科学はイデオロギーなのか?

「大変だ!大変だ!大変だ!」


 あの声は三枝友華さえぐさともか!一体何の騒ぎだ?


 「このままだと降格処分になってしまう!」


 降格処分……?ゲームの話しか?


「このままだと『総合商業科アンタたちのクラス』に格下げだ!」


 失礼な……。まあ確かに最底辺である『総合商業科』に堕ちるのはか。


 とにかく、何が起きたのだ?


「とにかく事情の説明が先だ!どうした?」


「あの……いま授業中ですが?」


 川島愛かわしまあいがドロリとした眼球をこちらに向ける。


「俺がいなくても、礼子がいる!何とかしろ……!」


 俺がそう言うで飛び立つと。


「なんとかと言っても……X+Yを英語の授業と勘違いして英語の教科書開いているのはさすがに裁量権外と思うけど」


 教室のすぐ外で


「もうおしまいよ!完全に終わった!何もかもが全て終焉した!ああ、なんてこんな廃墟と砂漠の街に……」 


 何か幻覚が見え初めているのか?仕方がないこれを飲め!


 俺は友華にリスパダールを、飲ませる。


 すると数分で症状が落ち着いてきた。


「何があったんだ?」


 俺は寒空に捨てられ震える子猫を暖めるように質問する。


「強制転科試験に引っ掛けた」


 友華はそう言って気を失う。


「これはまずいな……とにかく部室に連れ込むか礼子さん来て!」


「わかったよいつ!」


 礼子が駆け出すと。


「ちょちょちょ、授業は!?」


 愛が制止しようとする。


「愛……ここはだ。いいからこい弁明は後で目的の地で話すよ」


 俺はそう言って力の抜けた友華を礼子と一緒に部室まで運ぶ。


ガララララララ!!


 と勢いよく部室内のタンスのようなものを空けるとガチャガチャ音をならして、俺はひとつのビンを手に取る。


蘇生薬物気付け薬だ」


 友華の鼻に捩じ込む。


「ンブオオォォォォアバババババ!!な、なにグジュするですかグジュンクー、かー、死にますよホント」


「よし、これで話が出来るな、で、なんだ?」


俺は気付く友華が震えている揺るがしがたい事実に、


「ふざけんなー!!これでも乙女だぜそれに変な刺激臭のする薬をぶちこむなんてあり得ない!」


「うるせ!こっち《総合商業科》に来るだけで幻覚見えてたヤツに言われたくない」


「幻覚なんて見てねーよ」 


「それはせん妄だ、とにかく我がクラスへようこそ三枝友華」


「こんなところ行きたくないよ~」


で、愛先生は礼子相手にしてこの部室で授業をしていた。たしか九九だったような?



 


 


 


 






 




 

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数字と漢字とアルファベットとが覚えられないけれど東大平均を一歩も二歩も上回る知識IQの俺は学校では偏差値38だが偏差値1の美少女、おっぱいが大きいのでデカメロンにほめちぎられる件について 坂西警護 @tarantulata2

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