第2話 新生活

花咲「あ、あの~。」


花咲さんの声が僕の耳に響く。


僕「…何ですか?」

花咲「ほんとにその格好のまま学校行くんですか?」


君のせいだけどね。そんなこと言ってもしかたないけど。


僕「だって、入学式だし。遅刻はまずいでしょ。」

花咲「でも、ビショ濡れもまずいと思います…」

僕「でも、これなら何が起きたか分かるでしょ?」


冗談っぽく言ってみる。


花咲「…だめですっ!風邪引いちゃいます!」


いきなり声を荒げる花咲さん。


僕「…え。」

花咲「あ、す、すいません。余計なお世話ですよね。それに、私がかけちゃった訳だし。」

僕「いや、ありが…へっくしゅいっ!」


大きなくしゃみと共に寒気が襲ってきた。


花咲「だ、だいじょぶですか?」

僕「さ、さぶい…」


いつの間にか僕はプルプル震えていた。


花咲「あ、もう学校が見えています!はやく保健室へ急ぎましょう!」


花咲さんの小さな手が、僕の手を包んだ。

あったかい、と思ったのもつかの間、

そのまますごいスピードで引っ張られた。

むしろ、風が当たって寒い。


僕らは体育館より先に、保健室へ向かった。


ガラッ

ドアを開ける


花咲「失礼します!」

僕「じづれいじまず…」


寒さのせいで、すごい鼻声だ。


振り返った先生はすごく驚いた顔で


先生「え、あなたたち新入生よね?まだ、入学式もやってないのにどうしたの?」


花咲「実は…」


一通り話し終えると先生は一瞬固まっていたが、すぐに、


先生「ぷっ!それ、すごいわね~。ふふふ」


上品な笑い方だな…てか、普通にエロ美人なんですけど?!

寒すぎて、ボーッとしていて気づかなかったが、その保健室の桜田先生は、マンガにいる保健室の先生のようなエロ美人でした。


先生「今、制服の着替えだすから。」

僕「ありがとうごさいまず…」


まだ鼻声だし…


僕「花咲さんもう行っていいよ。着替えるし。」

花咲「いいえ!私がかけた水、いや、迷惑なので、最後まで居ます!」


居ますって宣言されても…着替えにくいんだけど。


先生「じゃ、このカーテンの中で、着替えてね~。」


あ、カーテンの中か。良かった。


花咲「では、私も。」


そう言うと花咲さんは僕が下着姿のなか、カーテンに入ってきた。


僕「うわぁぁぁ、なにしてんの!?」

花咲さん「そんなに叫ばないでください。別に赤木くんのパンティーなんて見ませんから。」


そういう問題じゃないだろー!それに、男のパンツをパンティーなんて言わないんだよ。


僕「とにかく、出てって。」


なんとか花咲さんを追い出し、さっきより少し小さめの制服に着替えた。


僕「おぉ。」


さっきはブカブカだったから、なんだか違和感がある。でも…


僕「こっちの方がいいよな。、やっぱ…」


ちらっと花咲さんを見ると、花咲さんは随分発育がいいようで、制服はピッタリだし。それに…


花咲「…赤木くん。私の胸をガン見するのやめてもらいたいのですが。」

僕「べ、別に花咲さんのおっぱいなんて見てないし!」

花咲「大丈夫ですよ…男の子ってそういう生き物ですもんね。」


ため息と一緒に言う。まあそりゃ、ね。おっぱいは大好きだけど、…やらしい目では見てない!(嘘)


ガラガラッ


僕、花咲「「失礼しました~。」」


やっと、体育館へと向かう。そしてそこでも、問題が…

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