夏休みの宿題に追い詰められた少女と、その手助けをするもうひとりの少女が、逃避行する……ように見えて特に何もしない物語。
百合です。高校生の女子ふたりの日常もの。
わずか2,000文字というコンパクトさに加えて、内容も難しいところはなにひとつなく、本当にただぼんやり読んでるだけで楽しいところが嬉しいお話。
一見なんてことのない、ゆるい日常のひとコマのなかに、でもはっきりと見て取れる「何か滋養のようなもの」が大好き。
このふたりの距離感を覗いているだけで楽しい!
本当に(少なくとも端的な事象としては)特に何も起こらないのですけれど、それなのにというかだからこそというか、なんだか好きになってしまうこの空気感そのものが、もうただただ最高でした。
いや本当、こればっかりは本文を読んでもらわないと伝わらない魅力なんですよ……読んで……。
ゆるくて軽くて手軽に読めて、でもしっかり百合してるふたりのお話です。素敵なのでぜひ。