第6話運命の出会いを、

僕が、はじめて美冬と出会ったのも、今日と同じ、とても寒い日だった。

氷のように冷えきった夜空は、どこまでも澄み渡り、濃紺の空に蒼く光る月が、とても印象的な夜だった。

テレビ塔の下で、僕は、ベンチにポツンと一人で座っている少女に、気付いた。

白いコートにジーンズ姿の少女は、ぼんやりと中空を見つめていた。

十七、八歳位の、綺麗な顔立ちをした、とても清楚な感じのする少女だった。

少女を見た瞬間、僕には彼女の周りだけが、何か、他と違う空気に包まれている様に見えた。

まるで、暗いステージの上で、一筋のスポットライトをあびている舞台女優の様な。

彼女と話しをしたい。いや、話しをしなければ!

僕の心は、見えない何かに、せき立てられていた。

僕は、知らない女性に街中で声を掛ける様な性格ではなく、現に、これまでその様な事をした事がなかった。

しかし今、彼女とはどうしても話しをしたかった。

きっと、彼女に何か、特別なものを感じていたのだ。

ただ単に、綺麗な人というだけなら、声など掛けない。

しかし、僕は、少女が、さみしさと言うか、悲しみの様な何かを秘めている、そう感じた。

彼女の悲しみを取り除いてあげなければ、勝手にそう思い込んでいた。

「あ、あの、す、すいません・・。」

僕は、先の事も考えずに少女に話し掛けていた。

口ごもりながら、話し掛けてくる男を、少女は驚いた様に見上げた。

澄んだ大きな瞳が、僕の顔をじっと見つめていた。

吸い込まれそうな、とても綺麗な瞳だった。が、やはり、その奥に悲しみが潜んでいる。そんな感じがした。

「ご、ごめんなさい。ナンパとか、そういうのではなく、あの・・」

声を掛けたものの、その後何を話せばいいのか、自分でもわからなくなっていた。

そんな僕の様子を見ていた少女が、少し微笑んだ。

僕は、その微笑みを見て、少し気を取り直す事が出来た。

「急に声を掛けて、すみません。実は・・」


「ほら、見て、ゆきむし。」


僕の声を遮る様に少女は、言った。

少女の目線が、僕の顔から少し右側に移っていた。

「えっ。」

僕は、少女が言った意味がわからなかったが、とりあえず、少女の目線の先を見るため横を向いた。

すると、僕の目の前を白くて小さな、粉雪の様な、綿の様な物が、ふわふわと、頼りなげに漂っていた。

「雪虫よ。」

少女が言った。

その時、僕ははじめて、雪虫を見た。


これが、僕と美冬のはじめての出会いだった・・・。


よく見ると、周りには数匹の雪虫が飛んでいた。

「これが虫?」

「そうよ、はじめて?」

「う、うん。」

「雪虫はね、毎年、初雪の少し前に、みんなに冬の到来を教えるために姿を現すのよ。雪の妖精ね。」

「よ、妖精・・。」

「雪虫達が、姿を消すと雪が降ってくるのよ。」

「へえ、そうなんだ。」

「雪国の長く、つらい冬に備えなさい、と教えてくれるのね。」

「不思議な虫だね。」

僕は、少女の話しにすっかり聞き入っていた。

「私と同じ・・・。」

少女は、つぶやく様に言った。

「えっ、どういうこと?」

「雪虫が現れるのは、ほんの数日、とても短い命なの。」

「それが、どうして同じなの?」

「・・、私、そろそろ帰らなくちゃ。」

少女は、質問には答えず、ベンチを立った。

二人は、向き合うかたちになった。

少女は、ちょうど僕の肩位の背丈で、とても華奢に見えた。

「あの、もし良かったら、また会ってもらえませんか?」

僕は、勇気をふりしぼって言った。

「不思議ね、こんな日に。雪虫達の導きかしら。」

「えっ、何?」

「ううん、何でもないわ。」

少女は、何か考え込んでいる様子だった。

そして、言った。

「どうして、私に声を掛けたの?いつも、こうして女の人に声を掛けているの?」

「いや、違うんだ。僕はこれまで、女性に声を掛けたりした事は無いんだ。だけど、さっき君を見かけた瞬間、どうしても話しがしたくなって。」

「なぜだろう、自分でも良くわからないけど、君が、何となく・・・」

言いかけて、僕は言葉を飲み込んだ。

「何となく?」

少女の瞳が、僕をじっと見つめていた。

「何となく、君が悲しそうだったんだ。それで、声を掛けなきゃと思って。」

少女は、とても驚いた様子だった。

なぜか、少女に見つめられると、とても自然に、自分の気持ちを口に出すことが出来た。

「突然、変なこと言って、ごめんなさい。」

「ううん、別にいいのよ。」

「見て、すごい。雪虫がたくさん!」

少女は、嬉しそうに、周りを見ながら言った。

「うわ、すごい。」

少女に言われるまで気が付かなかったが、二人の周りには、先程よりもはるかに多くの雪虫が集まっていた。

その様子は、幻想的であり、僕はその光景に見入っていた。

「ごめんなさい、迎えが来たからもう行かなくちゃ。」

少女は、僕の前から立ち去りながら言った。

「あ、あの・・」

僕は、とっさの事で言葉が出なかった。

「今日は、声を掛けてくれてありがとう。」

「もし、運命が二人を選んだのなら、またいつか会えるわ。」

少女は、振り向きざまに言うと、少し離れた所に立っていた女の人と一緒に、人波に消えていった。

一人取り残された僕は、黙って彼女を見送るしかなかった。

周りにいた多くの雪虫は、既に四方に飛び去って、ほとんど居なくなっていた。

(ふわふわして、つかみ処のない、まるで雪虫の様な人だった・・・)

僕は、漂う雪虫を見ながら、そう思った。

(結局、フラれた。という事だろうか?・・運命が二人を選ぶ・・・?)

(うう、寒い!)

少女がいなくなり、緊張が解けた途端、急に寒さが堪えられなくなった。急いで僕は、家路についた。

次の日、仕事中も少女のことが、ずっと気になって、頭から離れないままでいた。

「こら!何ボーッとしてるんだ。今日中に第一病院に行くんだろ?」

デスクでうわの空の僕に、隣の先輩が声を掛けてきた。

「あっ、はい。」

「どうした、今日は気が抜けてるな。女の事でも考えてたか?」

「ち、違いますよ。」

僕は、あわてて机の上の書類をカバンに詰め込んだ。

「わかり易い奴だなあ。一人で大丈夫か?」

僕の様子を見ていた先輩が笑いながら言った。

「大丈夫です。いってきます!」

「運転、気をつけろよ〜。」

新人だった僕は、その頃には、ある程度の仕事を一人で任されるようになっていた。

その日は、新しい医療機器の納入に関する打合せがあり、市内の総合病院を訪れていた。

「高田さん、ちょうど良かった!ちょっと、お茶でも飲んでいく?」

打合せも終わり、帰ろうと廊下を歩いていると、顔なじみのちょっと太った看護婦の田野さんに声を掛けられた。

田野さんとは、これまでも何度か仕事のことで、話しをしていたが、この様な誘いは初めてのことだった。

「あ、はい。」

まだ、時間に余裕があったので、僕は誘いを受けることにした。

「あなた、今日はラッキーよ!美味しいお菓子と、かわいい娘がお待ちかねよ!」

「えっ、可愛い娘?」

「まぁ、いいから、いいから。」

僕の言う事など、お構いなしで、僕は田野さんに腕を掴まれ、ナースステーションに連れて行かされた。

「さ、こっちよ。」

ナースステーションでは、数人の看護婦が机に向かって仕事をしていた。

僕達二人は、机の間を通り抜けて、奥にあるパーテーションで囲われたテーブル席に入った。

テーブルの上には、ケーキの箱が置いてあり、そして一人の制服姿の女子高生がこちらに背を向けて座っていた。

「みーちゃん、お待たせ!寂しそうな独身男を一人連れて来たの。いいでしょ?」

「ちょ、ちょっと田野さん、」

「まあ、いいから。」

田野さんは、いつもこんな調子で、僕は常に彼女のペースに飲まれていた。

「あ、はい、どうぞ。」

その女子高生は、立ち上がり、振り向きざまに、そう答えた。

「あっ。」

二人は、同時に声を発した。

その女子高生は、まさに昨日の少女だった。

驚きのあまり、二人は向き合ったまま、一瞬固まっていた。

「えっ。なに?どうしたの、もしかして二人は知り合い?」

田野さんが、二人の様子に驚いた様に言った。

「私、昨日この人にナンパされたんです!」

少女は、ちょっとイタズラっぽい表情で田野さんに言った。

「なにっ!」

田野さんが、僕を睨みつけた。

「えっ、いや、そ、それは、」

僕のうろたえる様子を見て、少女は笑いだした。

「あなた、そんなふざけた男だったの!まじめで、見込みがある男だと思って目を掛けていたのに!」

田野さんは、僕の胸ぐらをつかみながら言った。

「ち、違うんです・・」

僕は、困り果てて、助けを求めるように少女を見た。

「田野さん、冗談です。偶然街で会って、普通にお話しをしただけです。」

「えっ、そうなの?」

「はい、その通りです。」

僕は、睨み付ける田野さんにそう答えた。

「もう、ダメよ、大人をからかっちゃ。みーちゃん。」

「ごめんなさい。」

「そうよね、高田さんが、そんな事をするわけ無いわよね」

田野さんが、僕の肩を軽く叩きながら言った。

「さ、みんなでケーキを食べましょう。高田さんも食べましょう。」

「僕もいただいて、いいんですか?」

「いいわよ、ね、みーちゃん。」

「はい、どうぞ食べて下さい。」

少女は、箱からケーキを出しながら言った。

「ちょっと待ってよ。と言うことは、あなた達、二日連続で偶然会ったということ?」

田野さんは、皿をテーブルに並べながら、気付いた様に言った。

「そうですね。」

僕が答えた。

「それって、すごい縁じゃない!」

僕と少女は、顔を見合わせた。

「まったく。運命的な出会いに全然気づいていない様ね。」

「名前は?お互いの名前知ってるの?」

二人は、再び顔を見合わせた。

「しょうがないわね。」

「さ、お互い自己紹介して。高田さんから。」

「は、はい。高田圭吾、二十三歳です。」

「それだけ?簡単ね。まあ、いいわ。はい、次みーちゃん。」

「あ、はい。中野美冬です。十七歳です。北凌高校の三年生です。」

「はい、よろしい。こういう縁は大切にしないとダメよ。わかったわね。」

「はい。」

二人は声を揃えて答えた。

「ははっ、いいじゃない、息ぴったりで。」

「あっ、そうだ、私紅茶いれてたんだ。取ってくるわね。」

田野さんは、給湯室へ向かった。

この場に僕と美冬の二人だけになった。

「まったく、すごい勢いだな、田野さんは。」

「そうね、いつもの事だけど。」

「それにしても、田野さんが言うように、二日続けて会うなんて、凄い偶然だね。」

「本当に驚いたわ。」

「どうして、ここに?」

「私、この病院に入院していたの。昨日退院したので、お世話になった田野さん達にお礼のケーキを持ってきたのよ。」

「そうか、昨日は退院日だったんだ。僕もここへは、仕事で何度も来ていたけれど、まさか、ここに入院していたとは。」

「体は、もういいの?」

「えぇ。」

「そうか、それは良かった。」

普通、退院はうれしい事なのに、なぜ僕は、彼女に悲しみを感じたのだろうか。あれは僕の気のせいだったのか。などと考えていると、

「私、お邪魔だったかしら?」

田野さんが、紅茶の入ったカップを乗せたお盆を持って戻ってきた。

「そ、そんな事ありません。」

二人は、同時に答えた。

「若い人達は、いいわねえ〜。」

二人の様子を見て、田野さんはニヤニヤしながら言った。

「な、何を言ってるんですか。さっ、ケーキを食べましょう。」

美冬は、少し照れたような表情でケーキを食べ始めた。

しばらく三人でケーキを食べながら、他愛のない話しをした。

田野さんは、しきりに自分が若い頃は痩せていて美人だったという話しをした。

「本当よ。私が十七歳の時は、それは、それはおしとやかな美人で、みーちゃんよりも美人だったわね。」

二人は、笑いながら聞いていた。

とても楽しい時間だった。

美冬の笑顔は、僕にとって、まるで天使の様に見えた。

これまで、何人かの女性と出会い、恋もしたが、こんな気持ちになったのは初めてだった。

完全に心を奪われていた。

「あら、大変。もうこんな時間だわ。仕事に戻らなくちゃ。」

「みーちゃん、ゆっくりしていってね。」

田野さんは、足早に出ていった。

また、二人きりになった。

僕は、意を決して美冬に話しかけた。

「良かったら、また会ってもらえませんか。今度はちゃんと約束して。」

美冬の顔に一瞬、戸惑いが見て取れた。

「ごめんなさい。私、男の人とそういう風に会うのは、ちょっと・・・。」

「それは、誰とも会わないということ?それとも、僕とは会いたくない、ということ?」

「違うわ、あなたは、とてもいい人だけど・・でも、」

「でも?」

美冬は困った表情をしているだけで、それ以上は答えなかった。

「ごめんなさい。困らせてしまったね。君が昨日言った様に、運命が二人を選んで、今日また会えたと思って、僕が勝手に調子に乗ってしまったみたいだね。」

「僕も、そろそろ会社に戻らないと。」

僕は、半ばあきらめて、椅子から立ち上がった。

「待って。ちゃんと訳を言わない私が悪いのよ・・、ごめんなさい。」

「明日、お仕事の後に昨日の場所に来てもらえますか?」

「そこで、ちゃんとお話しします。」

「わかった。明日なら夜の七時には行けると思う。」

「それでは、明日お待ちしています。」

「うん、それじゃあ。」

「美冬ちゃん、私達もケーキごちそうになるわね!」

「どうぞ、皆さん、召し上がって下さい。」

数人の看護婦が入って来たので、僕は入れ替わる様に、そこから出た。

明日、どの様なことを言われるのか、とても気になった。

やはり、断られるのだろうか。


「今日もボーッとしてるな!悩みがあるなら、何でも相談していいぞ。」

次の日、隣の先輩が僕の様子を見て、心配したのか、声を掛けてきた。

「先輩、雪虫好きですか?」

「ブッ、な、なに、雪虫?」

飲みかけのコーヒーを吹き出しながら言った。

「先輩、ずっと札幌ですよね。雪虫知ってますよね?」

「そりゃあ知ってるけど、別に好きも嫌いも無いけどね。」

「そうですか・・。」

「雪虫がどうかしたのか?」

「雪虫って不思議な虫なんですよね。初雪を教えてくれるんですよね?」

「まあ、そう言われているな、こっちでは。」

「本当に、つかみどころが無く、わからないんですよ。」

「えぇ、もしかして、女ではなく、雪虫のことで悩んでたの?」

「いや、雪虫の様な・・」

「様な?」

「いえ、何でもありません、もういいです。」

「変な奴だなあ、大丈夫? 休む?」

「大丈夫です!」


その日、仕事を終え、午後七時前にテレビ塔の下に行くと、美冬が既にベンチに座って僕を待っていた。

「こんばんわ。」

美冬が、ベンチを立ちながら言った。

「こんばんわ、どこか店に行って話そうか?」

「ううん、ここでいいわ。」

「寒くない?」

「大丈夫よ。ここで雪虫達と一緒にいたいの。」

「雪虫と?」

よく見ると、二人の周りには多くの雪虫が集まっていた。

「ここは、雪虫が多いね。」

「私のために集まってくれているのよ。」

「えっ、どういう事?」

「私も雪虫と同じなのよ。」

「初めて会った時も言ってたけど、どういう意味なの?」

「雪虫達が飛び交うのは、ほんの数日だけ。雪虫を見ていると、本当に儚い命だなって思うの。」

「確かにそうだね。」

「そして、私も雪虫と同じで、長くは生きられないのよ。」

「えっ。」

「こんな事、知り合ったばかりの人に話す事では無いけれど、あなたには、ちゃんと話さなきゃと思ったの。」

「長く生きられないって、どういう事?」

「私、小さい頃から体が悪くて、ずっと入退院を繰り返していたのよ。」

「いずれ、良くなるからと言われていたので、私も頑張っていたけど、一向に良くならなくて。」

「お母さんも、私が小学生の時に同じ病気で亡くなっていて、私も長くは生きられない事はわかっていたの。」

僕は、美冬にかける言葉を見つけることが出来ず、黙って聞くしかなかった。

「自分の体は、自分が一番良く分かるもので、ここ数年、体調が悪くなる一方だったので、余命が分かっているのなら教えてと、お医者さんと姉にずっとお願いし続けていたの。」

「ずっと入院ばかりして来たから、最後くらいは好きな事をしたかった・・。」

美冬の表情が悲しみに満ちてきた。

「ずっと教えてもらえなかったけど、私が必死にお願いし続けたら、やっとわかってくれて、おととい、遂に教えてもらったの。」

「な、何て?」

僕は、恐る恐る聞いた。

「・・・、余命半年と。」

「は、半年・・・。」

僕は、絶句してしまった。

「薄々はわかっていたけど、まさか半年とは思ってなくて。」

「それを聞いて、その日のうちにわがまま言って、退院させてもらったの。」

「そうだったんだ・・・。」

「でも、退院はしたものの、どうしていいかわからず、ここでぼんやりしていたら、あなたが声を掛けてきた・・。」

「話しを聞いて、わかったよ。」

「何が?」

「はじめて君を見た時、どうして君の中に悲しみにを感じたのかが。」

「私もあの時、あなたに言われて、とても驚いたわ。」

「不思議だろ、はじめて会った人の悲しみがわかったなんて。」

「君が言ったとおり、運命が僕達を選んだんだよ。」

「えっ。」

「僕が君の悲しみを取り去ってあげたいと思い、そして、君はこうして、僕に話しをしてくれたじゃないか。」

「二人は、お互いを必要としているんだよ。」

「だけど、私はあと半年しか生きられないよ。」

「病気の事は、わからないけど、これからも君の話しを聞くよ。そして、悲しみを取り去ってあげるよ。だから、僕と付き合って下さい。」

「余命半年の私なんか選ばないで、他の人を選んだ方が、あなたにとっても幸せよ!」

「君じゃなきゃ駄目なんだ!」

「でも・・・。」

「ほら、雪虫達も祝福しているよ。僕達の出会いに。」

二人を見守る様に、多くの雪虫が僕達の周りに集まっていた。

「うん・・。」

美冬は、消え入りそうな小さな声で答えると、大きな瞳から涙がこぼれ出した。

「本当は、私もあなたと、もっとお話しがしたかった。でも病気のことを考えると、お断りせざるを得ないと思って・・。」

僕は、美冬の体をしっかりと抱きしめた。

「これからは、何があっても一緒だよ。」

美冬の小さな体が、小刻みに震えていた。





























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