第35話 ユナとの再会
これは一体どういうこと?
(私の知らぬ間にホモ・ファージの攻撃が始まっている?しかも私をターゲットにしている?とにかくユナに話しかけるのはナギの話が終わったあとにしよう)
「ナギ、話の続きを……」
「はい。そのあと
(ナギのいた世界で私は意識不明になっている?このまま意識が戻らなかったらどうなるのだろう? 生きる
「これはかなり深刻な状況ですね。その世界の希さんにはとても辛いことです。しかし、わたくしたちでは助けることもできないでしょう。干渉するのはとても危険です。ホモ・ファージに私たちの存在が見つかればこの世界の改変も難しくなります。とにかく事情はよくわかりました。ナギ、貴女はこの短い期間で大きく成長しましたね。うれしく思います。今日は貴女も疲れているでしょう。この話はここまでにしましょう」
「はい、ユナ様。それでは、私はこれで失礼します。おやすみなさい」
「おやすみなさい、ナギ」
ナギが静かに離れを去っていくと、希はユナの部屋へ近づいた。
〝ユナさん、私です。
希は隠していた気配を解いて、ユナの意識にメッセージを送った。
〝希さんですね。少しだけ気配を感じていました。先程のナギとの話を聞いていたのなら話が早いのですが。まずはお部屋の中へどうぞ。ゆっくりお話しましょう〟
〝失礼します〟
(やはり私の存在に気づいていたか)
希はそう思いながら部屋の中へ入った。
ユナは戸を閉めると、部屋の中央で正座をした。
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