第41話【後悔先に立たず】

そして考え抜いた結果が『最後に大きい病院へ1度行って、何も分からなければ心療内科に行ってみよう』と決めた。


そして、救急で行った総合病院に行くことにした。


平日の朝1番に行ったのだが多くの患者さんが居た。


1度行った事はあるとは言え昼間の診療となると、また1から問診を書かなければならない。

まず看護師さんに自分の症状を伝えると院内の【総合内科】へ行くように案内された。

受付用紙をもらって【総合内科】へ行くと30分経ってから「先生の判断でこちらではなく、内科へお願いします」と言われた。


それからまた30分後には「体の状態を知りたいから、血液検査と尿検査をしてきてください」と言われた。

病院が広すぎて行ったり来たりが本当に疲れた。


病院に着いて約4時間後ようやく先生と会うことができた。

イスに腰掛ける前に「どうしました?」と言われ座りながら説明すると「検査しましょ。はい。」と言って終わった。

4時間かかって先生に辿り着いたのに話した時間は3分もなかった。


こうしてようやく検査を受けることになった。

検査内容は、【CT検査】【大腸内視鏡検査】【胃内視鏡検査】だった。

こうゆうのはまとめてやるものだと思っていたが、全て別日での検査だった。


【CT検査】が1番最初で次に【大腸内視鏡検査】だった。

看護師さんから検査の説明を受けた時に《死亡リスクがありますよ》という同意書へのサインをお願いされた時が1番怖かった。

それに鎮静剤も怖かった。意識が遠のいていくのかな?と考えるだけで逃げ出したくなった。

けれど「妻と子どもの為に頑張るんだ」と思うと少しだけ恐怖が和らぐのが感じとれた。


そして、検査本番。

腹部に違和感があったりしたが痛みも思っていたよりなくて、ほとんど記憶になくあっさり終わった。

それは今までの逃げてきたのを本当に後悔するほどだった。


そして別日に胃の内視鏡検査。

こちらの方が楽だった。

強いて言えば喉の麻酔に慣れていなくて苦しかったくらいだが、それも最初だけ。

あとは鎮静剤が効いて何をしていたのか覚えていない。


胃の検査が終わると30分ほど休んで全ての詳細な結果を聞ける。

結果は・・・

「うーん。特に異常はないですね。」だった。

けれど、胸やけなどの症状から胃酸を抑える薬を処方してもらい様子を見ることになった。


―「あースッキリした。何もなかった。これで不安がなくなる」そう思っていた。


しかし、それからも体調は改善されることはなかった。


子どもを公園に連れて行って帰ってくれば40度の熱が出て。

少し、散歩をすれば40度の熱が出てを繰り返すようになった。

これが月に2回ほどあって、約半年間続いた。

1回40度の熱が出るとまともに食事ができる様になるまでに5日はかかる。

そして治ったと思ったらまた熱。と1か月のほとんどを熱で過ごしていた。

そして、本当にしんどかったのがコロナの影響で熱が出たら行ける病院が少ないこと。


【過換気症候群】になった時に救急で病院に行こうと妻と2人で電話を80件以上掛けたが断られるか、不在だった。

市販薬では熱が下がらなかったので、やっとの思いで受け入れてくれた病院へは本当に感謝だった。

熱は出ていたがコロナだとは思っていなかった。咳もくしゃみも鼻水もなく、味覚もあった。

それに妻や子どもに症状が何もなかったからだ。

もちろんPCR検査も2回受けたが陰性だった。


「じゃあこの熱は何なの?」と考える様になった。


それから救急で点滴を打ってもらったり、動悸が激しく口から心臓が飛び出そうな感覚が出てきたりすると【循環器内科】にも行って心電図をとってもらった。


とにかく3年間で色々な病院10件以上回って20回以上病院へ行ったが、原因が分からない。

これはもう【心療内科】を受診しようと決めた。







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