第15話 あ、やっちまった…

ズガンッ!! 


「「「「!?!?!?!?」」」」


トリガーを引いた俺はゴブリンの頭部を銃弾が貫いた事を確認した後、すぐに後悔する事なった。

何故ならば―――――――


頭を砕かれた緑色のモンスターは微動だにすることは無い、しかし…その銃声に反応するかのうよに後ろに居た五匹のゴブリンが凄まじい形相でこっちへ向かってきた。


「あ、やべ!! ”銃声”の事をすっかり忘れていた!!」


以前ならば―――等といい訳をするつもりはないが、ビームガンが音が小さかったんだ。 本当だ!! こんなに凄まじい音がしなかったんだ!!

等と言っても過ぎた事は仕方ない…


ズガンッ!!!


『ギャギャ!!』

「っち!! 避けられたか!?」


流石に見られていると相手のゴブリンの体格も小さいとあってかちょこまかと動き回る。 


「単射じゃ無理があるか…弾の消費を抑えたかったんだが仕方ない。 なら、こっちも動くまでだ! アイテムBOXのロックを解除!!」

『承認』


ドスンッ!


俺は背負ったアイテムBOXをその場に切り離すとゴブリンが向かってくる方向へ駆ける。


「アサルトマシンガン。 2点バーストへモード変更」

『了解。 アサルトマシンガン、セミオートから2点バーストモードへ変更』


ガチャン!


「ふぅ~…いくぞ!!!」


ズシンズシンと洞窟を駆ける俺と、その様子を見てか危機感を察したのかゴブリン達は俺を囲む様に旋回を始めた。


「まずは一匹!」


真正面を駆けるゴブリンの頭部目掛けて銃を構える。


ズガガ!!


『クリア 残敵4』

「次!! って待て!? ゴブリンって魔法も使えるのか!?」


すると後方に居た2匹のゴブリンが俺に目掛けて炎の球体を発射して来た。

いやいやいや!! それは聞いてない!!


『問題ありません。 そのまま進行してください』

「まじで?」

『…まじです』

「うぉぉぉぉぉぉ!!! なせばなる!!」


ズガンズガン!

俺は目の前にやってきた炎の球体を真正面から受け止める。


『ダメージ4%。 残りAP96%です』

「いや! 結構減ってるじゃねぇか!」

『成程。 このアーマーは魔法への耐性があまり無いようです』

「おい!!!」


くそう! こいつ、わざと受ける様に仕向けたな!?

ってのはどうでもいい!


「くそっ!! 近接戦に強いんだろう? だったら、んなもんいるか!」


ブォン!!


『『グギャァァァ!』』


目の前のゴブリン2匹に向けて俺はアサルトマシンガンをぶん投げる、そして予想通りアサルトマシンガンの下敷きとなったゴブリンはすぐに息絶えた。


『お見事。 残敵2』

「…やるしかないか…Z? ほんとうにこの、信憑性のない左肩の盾は使えるんだろうな?」

『やってみなくては解りません』

「はい、くそ!」


もうどうにでもなれという感情で俺は右肩にマウントされたハンドアックスを取り出すと、まずは右から大きく俺に接近してくるゴブリンに向け左肩を前に突き出しながら進む。

絶妙にダサい。


『ギャ!? ギャギャ!!』

ガインッ!


『防御成功。 APに影響はありません』

「よし…くたばれ!」


ズンッ!!

『グギャギャギャ……』


ゴブリンの頭部目掛けて一気にハンドアックスを振り下ろすと、いとも簡単にゴブリンの頭部にアックスの先端が突き刺さり絶命した。


『残敵1。 後方から接近中』

「解かってる!! やべ…抜けてねぇ!! なんだこれ!!」


あまりに勢いよく降り下ろしたせいかゴブリンの頭部に突き刺さったままのハンドアックスが抜けないでいた。


「あぁ~!! もういい!! 普通のパンチ!!!」


アックスを諦めた俺はすぐさま後方に反転しゴブリンがこん棒を振る前に頭部へと全力の拳をお見舞いする。


バゴンッ…!

まるでスイカを砕いたかのような音が洞窟内に響き渡った…


『残敵0。 起動終了――テレレレ~! アーマーのレベルアップを確認』


―――――――――――――――――


アーマー名:アイアン試作型 lv2

アーマーポイント+4


AP:3000 

EN:30  

攻撃:30 

覚醒攻撃:0

防御:30

機動力:30


アーマースキル

なし


――――――――――――――――――――――――――――


「そのレベルアップ音…いい加減変えてくれ。 怒られてもしらないぞ? というか…ゴブリン5体でやっとレベル2なのか…」

『レベル4にて開発可能です。 それまで頑張ってレベリング――――』

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