第3話 創作あるある? ねーよ!――トドメのフレーズ②

 みなさん、こんばんは。

 今日も、元気に創作しましたか?


 本日のワタシの一日は、こんなカンジでした。


 ①通勤中に妄想。

 ②仕事中に妄想。

 ③帰宅中に妄想。


 はい。妄想で一日が終了w


 さて、今回は「トドメシリーズ」第2回。

 あるパンツァーの悲劇について語ります。


 🖋🖋🖋🖋🖋


 前回お話したワタシの執筆プロセスから、おそらく多くの方が「コイツ、パンツァーだったのか……」と推察されたと思う。


 ワタシは、いまのところココロは「プロッター」、正体は「パンツァー」である。


 じつは、カクヨムデビュー作『その神社またの名を……』は、プロットを作成していない。


 この作品は、もともと『わたりネコのアノン』の設定を文字に起こしてみようと考えて執筆したものだ。

 ワタシの脳内に存在する銀浪洞神社、黒猫アノン(シャノワまたはルナ)と創造者エイベルムの設定でどこまで描写できるかやってみよう、というワケだ。


 年末に入る頃だったため、お賽銭ネタ、神社参拝ネタ、おみくじネタを散りばめた「ベタなお笑い」というコンセプトで妄想した。


 通勤中はもちろん、仕事中はもちろん、帰宅中まで……。


 一応、話が固まってきたところで、Googleドキュメントに話を書き始める。


 通勤中はもちろん、仕事中は当然、帰宅中も話を書き続ける。


 で、完成。

 まさに、つぎのようなカンジで。



『スティーヴン・キングのように思いつきで書ける作家は物語の構成に通じている。熟練した外科医のように、身についた感覚がある。ストーリーの流れをうまく作り、よいタイミングで転換させながら初稿を書き、推敲したら完成だ』(ラリー・ブルックス(シカ・マッケンジー訳)『工学的ストーリー創作入門』(フィルムアート社、2018年)9頁)。



 おお、スティーヴン・キングのように書けた?


 初めての短編完成。ワタシは達成感で満たされた。

 そして、面白い話ができたと思っていた。ほんのちょっぴり、いい気になっていた。


 けれども、それが錯覚であることは明らかだ。



『キングの方法は、『パンツィング』(seat-of-the-pants=経験と勘を頼りにする、即興で行う)と呼ばれ、次の三つの条件を満たす人だけがうまくいく。(a)ストーリーの計画を練らなくても内容がつかめている(b)理想的な構成が自然にわかっており、何が必要か勘でわかる(c)即興で書いた原稿を直して仕上げる意志がある』(前掲書8頁)。



 ……。

(a)はともかく、(b)はどうだろう? ワタシ、そんなの自然にわかっているのか? 理想的な構成ってどんなヤツ?


 何を隠そう、当時のワタシは、物語の構成といえば「起承転結」「序破急」「三幕構成」を知っている程度である。


 とくに後二者に至っては、言葉だけなら知っているという程度で内容は全く知らない。


 そして、スティーヴン・キングは、『書くことについて』のなかで、初稿は自分用で後の稿は他人に読ませるために書き直せと述べているそうだ。


 ん? 即興で書いたとしても、結局、あとでじっくり直せってこと?


 本日のトドメのフレーズ。


「初稿はどれもゴミである」

 ――アーネスト・ヘミングウェイ

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