選択

さくら

僕と私の間で


選べる、というのはすごく大きなことだと思う。

そのことに、こうして自分自身に向き合って初めて気づいた。

そのきっかけをくれた人に出会えて、本当に感謝してる。


自分という存在が、「どっち」なのか――


自分で自分の存在を疑問に感じるなんて、きっと他の人には分かりっこないだろう。


― ― ― ― ― ―


昔から「赤」が好きだった。

ランドセルの色が、どうして黒しか選んじゃいけないのか、幼い「ぼく」には分からないままだった。

身の回りの物も、どちらかというとピンクや赤の物が好きだった。お気に入りの鉛筆や消しゴム、そしてペンケースも、女の子向けのキャラクターがプリントされている物や色、デザインの方がいいと思っていた。

可愛い物のほうが好きだったし、黒や青といった色にはどうしても魅力を感じることができなかった。


そういう色が嫌いという程じゃなかったけど、「ぼく」と同性のクラスメートたちには、どこか溶け込めない部分が多かったし、ピンクや赤を好む「ぼく」はどこか受け入れられてなくて――だから逆に女の子たちとの方が話が合うことが多くて、どこか居心地が良かった。




物心がつくまでだったけど。



高学年になるにつれて、「ぼく」たちはだんだんと第二次性徴が始まって――

そうなるにつれて、「ぼく」は自分という存在が、『こっちでもあっちでもない』ということを痛感させられていった。


カラダは男の子だし、今もそれは変わらないけど、なんだか男子の間では「スポーツが得意な子」の方が女子からもてはやされて、それが「女子からモテる男子のほうが序列が上」っていう雰囲気になっていって――


「赤」や「ピンク」が好きで、筆記用具も女の子が持っている物と同じことが多かった、その対極に位置するような「ぼく」に対して、どこか同性からは蔑んだ目で見られてる、と感じていた。


かといって女子には受け入れられていたか、というと……

女の子たちもだんだんと「男らしい男子」「かっこいい男子」「サッカーが上手な男子」なんかの話題で盛り上がるようになっていって、中には「ぼく」に対して、


「どうして男子なのに女子みたいなんだろうね」

「私とおんなじ文房具持ってるよね」

「男の子なのに女の子なの?」

「おかまなの?」


そんなことを陰で言われていたのを聞いたこともあった。



ぼくは、自分自身が生物学的に「男」に分類されるカラダを持っているけど、そのことが不思議だとは思ったことはなかった。

女の子が持ってる物が、たまたま好きだっただけなんだと思う。


でも、もし身体が男だからっていう理由で、他の男子と同じようにならなくちゃいけないんだとしたら――


それは、ぼくにとってすごく苦痛だった。


だったら、いっそのこと、ぼくは女の子に生まれた方がよかった。

だって、女の子なら、赤やピンクが好きでも自然だし否定されることはない。

可愛い小物を集めていても、両親から奇異な目で見られることもない。

ランドセルだって、大好きな赤を選べる。


でも、ぼくは女の子じゃない。


女の子じゃないから、女子にも受け入れられない。


――男子だからスポーツができたほうがいいとか、誰が決めたんだろう

――男子だから女子にモテる方が偉いなんて、誰が決めたんだろう



――男子だから「赤」が好きなのは変なんて、誰が決めたんだろう



「男じゃないなら、『ぼく』はいったい何なんだろう」



そんな思いは、ずっとずっと続いていった。


でも、ぼくは強い人間じゃなかった。


身体は男だけど、男子の輪に入れない。でも女子の輪にも入れない。

そんな不安定な状態で居続ける強さは、なかった。

自分の中で答えが見つけられないまま、「ぼく」は「僕」として――


周りと同じ「男」なんだ、と無理やり思い込んで、そのふりをすることが必要なんだ、と思うようになってしまったんだ。



――でなければ、「ぼく」の居場所ができる保証なんて、どこにもなかったから。



中学生になって、そして高校生、大学生になって――

思春期の男子の話題と言えば、性的な話が多くなっていって、公然と女子のクラスメートが聞いているようなシチュエーションであっても平気でセックスの話やオナニーの話をしてたし、強引に同級生からエッチな本を渡されたこともあった。


もちろん、「ぼく」だって年頃の男子だったから、興味もあったし興奮もしたけど、でもそんな話題は、絶対に公然とするようなものじゃないはずだし、間違っても人前で自慢げに話すようなことじゃないはずだった。


高校生や大学生になると、「女子にモテる男子」「彼女がいる男子」の方が偉くて、それはすぐに「性体験がある男子」「童貞じゃない男子」の方が偉い、なんていうヒエラルキーができあがる。


周囲に溶け込もうと必死になっている「ぼく」だったけど、そんなことを自慢している同性を、心底嫌悪していたし、同じだとは思われたくない、という思いがあった。



「あいつはノリが悪い」

「あいつは下ネタに弱い」


なんていうことはすぐに広まったし、余計にそういう話題でいじられることも多かった。

ときには


「あいつは男だけど男じゃない」

「ゲイなんじゃないか?」

「いや、女になりたいんじゃないのか?」

「あぁ、話題の『性同一性障害』ってやつ?」


そんな会話がぼくの目の前で交わされていることもあった。



――本当の「ぼく」を必死に隠して生きていくのにも、もう限界が来ていた。



― ― ― ― ― ―


「ねぇ、ここの席空いてる?」

「――あ、はい……どうぞ……」

「ありがと」


就活の真っ最中の夏。

リクルートスーツを着た「ぼく」は、二次面接の後に立ち寄った、馴染みの喫茶店で窓際に一人で座っていた。


アイスティーのケーキセットを注文したぼくは、レアチーズケーキを一口食べていたところに、そう声をかけられた。


彼女もリクルートスーツに身を包んでいて、どこかスーツに『着られている』感があるその姿からは、ぼくと同じ就活生という立場であることが伺えた。

ショートヘアの髪をふわり、と揺らした彼女からは、すごく凛とした、どこか「男性的」な――力強いような、なんだかそんな気質が感じられた。


「――ねぇ君って男の子……よね?」


夏なのにホットコーヒーを注文した彼女を見ていると、ぼくをじっとみていた彼女がいきなりそう言った。


「……どうみても男でしょう」


なんでわざわざ見知らぬ異性が一人で座っている席に相席してきた挙句、こんな質問をするんだろう。

そんな風に思って、ぶっきらぼうにそう答えると、思いがけない答えが返ってきた。


「そうかな…?私には君が『がんばって男の子を演じてる』男子にしか見えないけど」

「――!!」


その言葉にまるで稲妻に貫かれたように身動きが取れなくなったぼくに、さらに彼女はこう続けた。


「たぶん気づいてなかったでしょうけど……改めて自己紹介するわね。私、吉川沙希(よしかわさき)。東条大学文学部英文学科四年よ、篠原有希(しのはらゆき)君。『ゆきちゃん』の方がぴったりだけどとりあえず」


差し出された右手を、ぼくは驚きでいっぱいになりながら握り返した。


「やっぱり綺麗な指してる。いいなぁ、私なんて指が太いから」


そう言った彼女の手のひらは思ったよりしっかりと分厚くて温かかった。

――彼女が、同じ大学の同じ学科にいる学生だったことを、このとき初めて知った。



この出会いが――「ぼく」を、大きく変えることになった。

なぜなら――彼女も、「ぼく」と同様に、『どっちにも所属できない』苦しみを、ずっと味わっていたと分かったからだ。


― ― ― ― ― ―


それを知ったのは、衝撃的な出会いの後、大学のキャンパスで顔を合わせるようになってからだ。

いつものように一人でいるところを狙っているみたいに、その時に限って声をかけられて強引にお茶することになったり。

とにかくいろいろと会う機会が増えた。


吉川さんは本当によく見ていて、必死に隠していた「ぼく」の心の気持ちを見透かしているようだった。


ぼくの馴染みの喫茶店に、いつの間にか彼女も入り浸るようになって、何も言わなくてもぼくにチーズケーキの紅茶セットを注文する吉川さんが、コーヒーを啜りながら言う。


「有希くんってさ、わざと男っぽくしてるでしょ?」

「…どうしてそんなことが分かるの?」

「だって。女子率が多い英文科で数少ない男子の中に、有希くんみたいな存在がいたら、目を引くよ?」

「そ、そうなの?」

「うん。だって有希くん以外の男子って、すっごく『チャラ男』が多くない?私嫌いでさああいうの」

「…あー…うん…なるほど」

「正直、女子が多いからああいう男子ばっかりだろうな、っていう予想はあったけどね」

「確かに英文科だしね……」


たしかに英文科は女子学生がとても多い。おそらく、一般的に女子の方が語学に秀でている方がおおいということもあると思う。

一説には、女性は元来おしゃべり好きで、そのことが男性と比較して言語習得の際に有利なんだとか。


……納得できるようなそうでないような。


とりあえず、そんな理由で女子の方が多い学科だけど、そこに入ってくる男子学生はというと、こぞってそんな環境に喜んでいるのが何も言わなくても分かる。

人にもよるけど、奥手な男子なんていう人はあまり見かけない。みんな女子と並んで歩いていて、ぼくと視線が合おうものなら、自慢げに(そして馬鹿にしたように)ぼくを見てくる。


分かりやすく言えば『軟派』な男子ばっかりだった。

みんな女子の扱いが上手そうだし、女子もそういう男子によくくっついている気がする。


無関心を必死に装っていながら、男子からも女子からも拒絶されてるような空気を感じてたから、まさか吉川さんみたいに感じてる人がいるなんて、ぼくには驚きだった。


「そんな中、有希くんってどうみても溶け込んでないもの。異質っていうか、女子に近い空気を感じる。持ち物もそうだし、ファッションも隠してるかもしれないけど、レディースが混じってるし。だから女子から見たら、有希くんが『頑張って周りに合わせようとしてるけど明らかに溶け込めてない』って分かるのよね」

「――な、な、なんで……?」

「ふふふ。女を舐めないでね。同じ男子はそこまで細かいところは見てないでしょうけど、女子からすると、『あ、この子って女の子寄りなんだ』って分かるよ」


血の気が引く気がする。

また、拒絶されるんだろうか。


『気持ち悪い』『おかま』『中途半端』『どっちつかず』


いろんな言葉をぶつけられた過去がよぎる。

青ざめたぼくを見てか、彼女が安心させるような、優しい声色で続けた。


「私はね、アリだと思うのよ、有希くんみたいな感じ」

「――え……?」


恐る恐る顔を上げて吉川さんの顔を見ると、微笑んでる彼女がぼくをじっと見ていた。


「私苦手なのよ、ああいう男子。『彼女がいる方が偉い』みたいな顔して歩いててさ。馬鹿じゃないの、英文科なんだから英語ができる方が偉いのよ!ねぇTOEIC800点越えの有希くん」

「うん、確かにそうだよね!よかった、女子の中にもぼくと同じ気持ちの人が居た!って、ん?ちょ、ど、どうしてそれ知ってるのさ」

「えへへ、秘密。実は盗聴しちゃってさ」

「……吉川さんが言うと冗談に聞こえないからやめて」

「でも私の周りの女子は…そうじゃないんだよねー。なんか頭が軽いっていうか、お尻まで軽いっていうか」

「―、ちょ、ちょっと大きい声で何言ってんの!」

「あ、ごめん、つい。あはは」


こんな明るい時間帯に、どうして目の前にいるこの人はあっけらかんと夜の話題を口にしてるんだろうか。


「でもさ、私ほんとに嫌でさ。大学って、もっと勉強するのが好きな人が集まってると思ってた。せっかく英文科に入ったんだし、英語の勉強を真剣にできる環境だと思って入ったんだけどなー」

「――吉川さんはそうじゃないの?」

「だってさ。有希くんも周りの男子みてて思うでしょ?『こいつらの頭の中性欲しかねーな!』って」

「だ、だから吉川さん!!」


声が大きいんだってば!

マスターが変な目で見てるよもう!!


「偶然かもしれないけど、私の周りの女子も、割と『恋愛優先』な子ばっかりでさー……やれ『今日は誰誰とデート』とか『やっと彼とキスできたの!』とか。果ては『昨夜彼がゴムを…』」

「ちょ、だ、だから!!!」


夜の話題はもうやめて!


「『せっかく結んだ髪なのに彼がどうしてもヘアゴムを取ろうとしてムカついた』っていう話なんだけど…顔が真っ赤だよ有希ちゃん?」

「な……!はぁ……紛らわしい……あと『ちゃん付け』はやめてってば。ぼくは男だよ?」

「……ふふふ。変わらないね、その反応」

「吉川さんも変わらないよね……いい加減TPOをわきまえてくれないかな」

「大丈夫。相手は選んでるから」

「場所と時間も選ぼうよ」

「あら?じゃあ場所も時間も選んだらそういうトピックも『バッチコーイ!』なわけね?じゃあこの後二人っきりならいいわけね?」

「――な!だ、だから……!」

「あははは、ごめんごめん、冗談だってば。嘘だけど」

「本気なんじゃないかもう!」


そんなやりとりをしたあと、喫茶店を出る。

駅に向かう道とは反対の道を案内されて、その先には土手があった。

どこかのドラマのワンシーンみたいに、並んで腰かけた。


彼女が、川をじっと見つめてこう言った。


「…私もね、女だけど、なんか『女であること』が窮屈なの。」

「よ、吉川さん……も……?」

「うん。小さいころからずっと思ってた。女らしさとか男らしさとか、どうしてその『どっちか』しか選べないんだろうって。ううん、生まれた時からその身体に合わせるしかないから、結局『選べないんだ』ってことが嫌だった」

「吉川……さん……」

「女だったけど、どうしても同性に共感できない部分が多かったし、『どこかずれてる』っていう感覚だけがあったの。1が男だとして、0が女だとして、私はどうしてもその『ゼロ』ではないっていう直感が消えなかった。かと言って身体は男じゃないから、1でもない。どっちなんだろう、って……」


もう夕暮れになり、彼女の髪がちょうど夕焼けの空を背景にして、オレンジ色に燃えているように映る。

陰になって見えないけど、彼女の真っ直ぐな瞳が、ぼくを射抜いていることがはっきりと分かった。


「同じ性別のはずなのに、その輪とはちょっとズレてる自分を自覚してる。どっちにも重ならない自分がいるの。……だから私も一人でいることが多いのよ。君みたいにね、有希くん」

「吉川さん…」


今まで、ぼくはこんな人に出会ったことがなかった。

みんなが、ぼくとは違う。


ううん、『ぼくだけがみんなと違う』っていう事だけがはっきりしていた。

ぼくは、身体は男。

でも、ぼく自身の心は、どっちなんだろう―

そもそも、『どっちか』という感覚自体が分からなかった。


「私はね、自分の事を探してるの」

「自分……を?」

「うん。有希くんのおかげで、ぼんやりだった私自身が、ちょっとだけはっきりしてきたように思えるの。君も私と同じかもしれないって思えたもの」


絶対に同じ境遇の人なんているわけがないと思っていたのに。

その人が、今目の前にいた。


熱いものが込み上げてきて、嗚咽をこらえきれなくなる。

泣きじゃくるぼくの背中を、ぽんぽんと優しくたたいてくれる彼女。


――ぼくとは身体の性別は逆だけど、たぶん、ぼくと彼女の心は――


そこまで考えて、ようやく涙が落ち着いた頃に、優し気な声色だった吉川さんが、急に深刻そうに言ってきた。

とても大切なことを伝えるように。


「ねぇ有希くん」

「――は、はい――」

「今度、1人暮らしの私の家に来てほしいだけど」

「……え?よ、吉川さんの……家に?」

「なんなら今からでもぜひ!」

「え!?ちょ、ま……え?ちょ……!」


きゅ、急に何を言い出すんだろう。

え?ひ、1人暮らしなのに、男のぼくを家に誘うの?

え?え?ぼくだけ早とちりしてるの?

それとも計算されてるの?


顔が火照ってるような気もしないでもないのを、吉川さんには気づかれていたみたいだ。

夕焼けに染まったような赤い頬をした彼女が、暴走気味にぼくに迫りながら言ってきた。


って、ち、近いよ吉川さんってば!


「ごめん、そんな乙女な顔されたら自分を押える自信がないんだけど」

「ちょ、ぼ、ぼく今そんな顔してなかったよね!?」

「初めてのお泊り。うんうん、期待するわよね」

「え?ちょ、お泊りって何!?ちょ、と、止まって考えよ?」

「えぇ?有希ちゃんのお家でもいいの?…眠れないわよ?」

「違うよストップって言ってるんだって!」

「うふ、大丈夫よ、最初は痛いかもしれないけどだんだん気持ちよく……」

「だー!!前から思ってたけど言動と思考がおっさんだよ吉川さんてば!!」

「あは、よく言われるよ、乙女な有希ちゃん。大丈夫、最初はとりあえず『夜の単語』のお勉強からだから」

「知りたくないし!ねぇ真面目な話だよね?そうだよね!?」

「分かった!じゃあ今からね!ねぇ有希、お着替えの準備してくる?好きなパジャマとか持ってきたいでしょ?勝負下着も。あ、私のも貸すね」

「そ、それは確かに…って、勝負下着って何!?それに貸すって一体何?ちょ、まってよ引っ張らないで!!」


うん。きっと真剣な話だ。

そうに違いない。



なんだろう。男女逆転……?

いや、「ぼく」はそもそもどっちにも――


彼女に上手いように遊ばれてるのを自覚しつつも、どこか『同性にも異性にも溶け込めない』という共通点を見つけられたぼくと彼女。


ぼくは、そして彼女は、1でも0でもない。


「100%男じゃなければならない」

「100%女じゃなければならない」


そんな価値観に苦しんできたけど――


『どちらでもない』

『真ん中あたりかもしれない』

『どっちでなくてもいい』


そんな心の性別の在り方でもいいんだって、気づけたのが、彼女との出会いがきっかけだ。

初めて受け入れてくれる人がいた。


かなり強引な人だけど、ぼくと同じように、『男でも女でもない』って感じてた。

ぼくらはきっと、少数派の中の、さらに少数派だ。


共感してくれる人なんて、今後の人生で片手で数えるほどもいるかどうか。


でも、両親にも友達にもどこか異質の目を向けられ続けたぼくが、彼女と一緒に、新しい性別(ジェンダー)の形を選び取って、自分に認めてあげてもいいんだって思えた。



強引に引かれる腕を拒絶できない時点で、ぼくの未来が分かる気がするけど――

彼女の言う通り、彼女にはぼくをさらけだしていいんだっていう安心感があった。


とりあえず、パジャマは持ってくるとして――し、下着…?

ど、どうしたら……ほ、本気なのかな……



彼女の凛々しい視線を思い出す。

初めて感じるこのドキドキの正体がわからないけど

きゅっと締め付けられるような思いを覚えつつ、彼女の手の温もりを感じていた。


とりあえず――

一応、お気に入りの可愛い下着を持っていこう。


見つかった時の彼女の反応が、十分すぎるくらい予想できるけど。


Fin

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