No.10 透す向こうの異世界譚 感想

・このテーマで異世界転移出てくると正直思ってなかったからめちゃくちゃ変な声出ました。

変にあたりを付けて「なるほど、編集者との交流を通じて表現するということを学習するか編集者側にライトをあてて""表現""を描くのか面白いな」とか……社に構えててすみません……。

実際想像力を実物に会って初めて働かせる、というのはだいぶ劇薬なので意外性があって私は好き。

……でもキャラ造形をしないままである程度連載できてたのって逆にすごくないですか?

そのあたり、彼の書くストーリーのどういった点が評価されているかとかも知りたくなりましたね。

SFを連載してた……ということなので世界観重視で書く人物だったのかも?

かがり火先生の次回作、期待しています!


・主人公の悩みに共感しました。私も主人公のような体験をしたいです。読んでいて気持ちいい成長物語でした。


・現実のしにかけて入院したくだりがあっさりしてる(そんな感想でいいんでしょうか)


・まさかこの大会で異世界的な話を読むことができるとは!

恐ろしくきれいな展開で、ストレスなくするっと読んでしまいました。


・漫画家が自分の描いた漫画(ネーム)の世界に転生する……探せばどこかにあるかもしれない設定だが、自分は初めて触れるものだったので新鮮だった。

というかこの作品、文章がうますぎる。これは相当書いている人だ。例えば内容を少し変えて長編形式にして小説投稿サイトに載せれば、恐らくかなり人気が出る。それくらい完成度が高く、面白かった。


・NTRやんけ~~~!(BSSでしょ)。これも珍しく爽やかなエンディングで良かったです。自分の描いた作品の世界に行けるの、羨ましいなと思いつつも、やっぱりファンタジー世界だと生きるのは大変そう。私の場合トイレとか虫とかね……現代日本サイッキョ。ヴィクトーくんはかがり火先生に最初どうでもよく描かれたおかげでまっすぐな好青年になれてよかったねという感もある。先生が「っし、ヴィクトーは性格悪くして勇者に嫉妬して突っかかって無様を晒させたろ!」みたいな感じでプロットを描いていたら、大変なことに……って思ったけど、それでもこの作品のテーマ的には別に逸れてないんですよね。そういう性格ならそういう性格で、かがり火先生に「テンプレ的な三下悪役にも人生がある」という形でインスピレーションを授けられたから。


・登場人物の背景を書くことは何より大事だと思いますが、実際に上手く書くのは難しいですよね、、こんな風に実体験として登場人物と関われたらとても嬉しい反面、恐れ多い気もします笑


・表現する術を持たないのは、作中登場人物だから。

 描かれていないから表現できない、というのが、表現されていない部分で描かれている、に反転するのはいいですね。物語的には、悪役令嬢転生ものの筋を使ってる感じがしました。


・面白かった。表現する術のないものとしてフィクション上のキャラクターを利用するという手法は自分も考えていたので、するりと納得できた。

意図されていない設計をすることができないものたち、だがつぶさにみて、カメラに映らないところを想像すれば「それは見えるのではないか?」という部分も面白かった。

いってみればこれは解釈の話なのではないだろうか?

作者が走馬灯の中で見た新しい解釈と思うと、また色々見えてくる気がした。




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