No.2 夜に咲く夢 感想

・真面目に読んでた途中で「界面活性(ジョイ)」が来てうまいこと力を抜かれた。ずるい。

 古めの文体とルビ芸のバランスが良く、読ませるということをよく知っている方の文章だろう。

 青年誌の読み切り作品を読んだような読後感。あるいは、新作ゲームの体験版を遊び終えたような充実感があった。

 オチでお題を回収して万事ヨシ!

 そうよな。術の対象、については言及されていなかったものな……。シンプルに上手いなと柏手打ちました。


・耽美的な文体でした。剣を読み解くという設定は斬新で、主人公の使う剣はよく知る物ベースのアイデアで面白かったです。シリーズものとして続きを読みたくなりました。


・当て字だけでも世界観を書けるものだなあと思いました(そんな感想でいいんでしょうか)


・表現する術を持たないのは花火師?

 硬い文体だけどスルスル読ませるのは、作者の腕ですね……ルビ芸はノーザンライト忍法帖を彷彿とさせるハジケぶりで、真面目な顔してふざけてる様子がとても良かったです。オチもすっかり綺麗。お見事。


・すごい。展開にどんどん引き込まれます。

それと同時に、用語の名前とそれに振られるルビの組み合わせがどれも面白くて、

次はどんな用語がでるか楽しみに思いながら読んでいました。特に好きなのは浄化するあれです。


・おもしれ~~~~~!!!

魔剣を鑑定する剣問師の設定、胡乱な魔剣の数々や、それを活用したコンボとかアクションシーンとか、純粋にエンタメ面でバチクソに面白かったです。ジョイとドラえもんがシナジーを産むとは思わなんだ……。花火師の執念というオチも、ビジュアル的に強いなー。ただまあ、よく考えなくても国がひとつ滅んでいて、特に罪のない無辜の民が主人公サイドの謀略で虐殺されてるんですよね。でも……何か……その、さわやかな読み味でした……。ゴリゴリに胸糞悪い展開のはずなのに、奇妙なんですけれど……。


・世界観に引き込む力が今大会の作品の中で随一だなと思いました。

ともすれば読者を置いていってしまいがちな独自の世界観をしっかりと描写し展開で盛り上げてくれるので、抵抗なくするすると読むことができました!


・これは自分では決して書けないなという面白さでした!煌びやかな描写に戦闘シーン、途中くすりとさせるところもありつつ、最後は見事に題材に着地する。素敵です!


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