第27話 課題10 物書きは、ケチつけられてナンボの商売
今回は、一般論から。
モノを書いて人前に出したら、誰かは必ず、叩いてくる。
これは、小説だろうがノンフィクションだろうが、同じことや。
まして売れれば、なおのこと。
さて、ここで、また、別の例えを一つ。
私が高校生の頃、というと、あの阪神が日本一になった頃のことであります。ちょうど、監督が吉田義男さんのときですわい。
まあその、盛り上がってくれましたから、そりゃあ、暴走するファンもおるわな。
甲子園球場なんか、まさに、そういう場所やで。
で、ある時、立ち読みで週刊誌を読んでおりました。
その、阪神ファンのことが何やらカニやら、例によって過激な連中、要は、気違いの類的なやられ方で、そんなものは、別にええけど、こんな表現があった。
甲子園球場のガードマンは、ドツかれてなんぼの商売や・・・(以下略)。
これを言ったというのは、当時の甲子園署の署長さんだそうで。
まあ、なんか、妙に説得力、あったね。
文章を書くこと、特に、創作として何かをものにしたならば、これは、避けて通れないことなのです。
大体、どんな駄作でも、ほめてくれる人は、いないことない。
その逆に、どんな名作でも、けなす人は、いるよ。
私も、いつだったか、武者小路実篤(むしゃのこうじ ざねあつ)とか何とかいう大昔の作家の「友情」とかいう作品を読んだ。
正直、題名からして虫唾の走るシロモノだったな。
読んで、その期待はまったく裏切られなかった。
まあ、虫唾の走る作品やったで、ありゃあ。
メロスの代わりに虫唾が走っとったでぇ~。
でもって、その大文豪らしき大正時代のおっさんを(あれ、わしもやったな。しかも、酔っ払いじゃねえか~わっはっは)、
「ムノウコウジザコアツ」
などと言いまくったってこともあってねぇ。
だけど、この作品は名作と言われる小説の一つであるという事実は、もちろん、認めているよ。ただ、私には合わんだけじゃ。
それから考えてみれば、みのりんが先輩に言われたのなんて、まあ、その先輩が酷評したのなんて、かわいいものよ。
ま、「そよ風のダンス」、みたいなものじゃ、わしに言わせれば。
~このセリフ、いつぞやのセーラームーンミュージカルで出てきたやつ(苦笑)。
甲子園の「真弓ダンス」のほうが、迫力あったで。
~わし、岡山県営球場で一人だけやって、よく会っていたファンのお兄さんに、それ甲子園では禁止になったでと、指摘されたこともあるよ(苦笑)。
あ、そうそう。
わしも、自作のレビュー、アマゾンに書かれたのよ。
悪口というか、作品の内容うんぬんじゃなく、私の本名を出して、単なる自己中だとかなんとか。
どこのだれがどんな意図で書いたのか、どこでわしが小説を出したことをみたのかさんだか、そんなこと知らんし興味もないが、確かに気分のいいものじゃねえよ。
だけど、そんなものごちゃごちゃ相手にしておっては、キリないからな。
で、そのことを現在私立高校を運営する某学校法人の理事をされている、元某進学塾代表の大学の先輩に報告したら、こうよ。
「それも有名税や。そんな落書、相手にしてもしょうがないだろ」
ってわけね。
ところで、みのりんのいた文芸部の先輩とやら、たいそうなことをのたまっておいでだったようだが、そういうあんたの作品はどうなんやって、わしならそこで思うがな。
それはともあれ、彼女とて、みのりんをくさそうと思っていったわけでは、ないと思われる。これはまじめな話、今のままで書き続けたら、何か取り返しのつかないようなところに行ってしまいかねないという、「何か」を感じたのかもしれない。
いや、そうに違いないと、わしは思っておる。
その内容は、これまでしてきたから改めて述べないが、今、みのりんはその課題を一つ一つ、こなしていっているという解釈は、十二分に成り立つわな。
その一環としての、「トロピカる部」であり、「プリキュア」である。
ひょっと、中学生の頃のわしも、トロピカる部に行ったらよかったのかなと、最近は思うようになってきた(苦笑)。
まあ、そんなこと自分でどんどんやっていくクチではあったけど、ね。
じゃなきゃ、大学からスカウトなんか来ないよ、いくら鉄研こと鉄道研究会でも。
さてまあ、ショックを受けたいたいけなるみのりん、それ以降物語が描けなくなったという話だけど、それ、中学生の内で、マジ、よかったよ。プロになってそんなことを言っていては、仕事にならなくなった挙句に、「廃業」がオチだぜ。
しかも、女子で同世代の子ら、まあ、プリキュアの他の子らに比べても身体的に小柄でか弱いかにも見える彼女のことだからさ。
いくら小柄と言っても、阪神の吉田義男さん並みの身体能力で今牛若丸と呼ばれるが如きプレーをされたようなところを目指せというのも、ちょっと、違うか。でもまあ、吉田さんは監督になってからも、攻めの采配にはド迫力があったのは確か。
吉田さんの身長はなんと、私と同じく166センチ程度だからね。女性でも私や吉田さんより背の高い人はいくらもいるじゃん。特にスポーツ選手ともなれば。
そんな偉大な選手みたいに、とまではいわんけど、やっぱり、それなりの強靭な精神は身につけないとね。
長い目で見て、物書きに限らず、何をやってもやっていけないときが来る。
その時に乗り越えられる力を、みのりんは今、蓄えている段階ってことです。
要は、「けちつけられてナンボ」という精神。
これこそが、彼女が「トロピカる」ための最重要アイテムなのです。
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