ある寒い冬の朝

樹(いつき)@作品使用時の作者名明記必須

ある寒い冬の朝

今朝は一段と冷えていた。

寒くて何度もアラームを止めては二度寝三度寝を繰り返していた。

最後のアラームで、ようやく布団から出る事ができた。


眠い目をこすりながらカーテンを開けたが、結露のせいで外の様子が全く見えない。


覚悟を決めて目が覚めるようにと窓を開けた。

ピーンと張り詰めたような、ひんやりとした空気。

思わず、はぁーーと長い息を吐いた。


ほんの少し前まで小春日和だなんて言っていたのに、すっかり季節は冬に変わっていたようだ。


今にも雪が降り出しそうな、どんよりとしたグレイな空。

そんな空を見上げていると、羽毛のように軽く白い雪がハラハラと舞い降りてきた。


手のひらで優しく受け止めると、あっという間に溶けてしまった。

次々と舞う真っ白な雪を手で受け止めては愛おしく眺めていた。

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