第13話 つう
同じ植物でも、水、土、空気が違えば、効果の高低さもあれば、効能の違いも出てくるので、その土地を熟知したうえで、薬草の調合を行わなければならない。
何の手も加えない。
日にさらすだけ。
水にさらすだけ。
風にさらすだけ。
土にさらすだけ。
大雑把に手、もしくは道具で切り刻む。
細かく手、もしくは道具で切り刻む。
手、もしくは道具で揉む。
手、もしくは道具で潰す。
軽く火を通す。
焼く。
蒸す。
煮込む。
軽くいぶる。
などなど調合の選択肢は数多あるが、知らない、見つけていない調合方法もまだまだ星ほどあるのだろう。
「史月、治っただろう」
師匠が住む村里に来てから三日。
師匠の相談に乗るぞ攻撃をいなしつつ、師匠の家の地下で村里皆の薬草作りに没頭していた浅葱。
治療を頼んだ忍灯にも史月にも何か土産でも持って行くかと考えた次の瞬間には、新しく見つけた薬草の研究へと思考が移ろい変わるのであった。
(2021.10.12)
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