量子コンピュータの差異とそれにおける実体

天球儀ナグルファル!d(*´ω`🎀)

第1話で終わる物語

 「馬鹿な!? フォン・ノイマンはけっしてこんな未来は予見していなかった」打ちっぱなしのコンクリートと剥きだしの配線で構成された空洞トンネルで科学者はただ独りうなだれていた。自分の偉大なる成果以上の恥辱を感じながら……。


 幾筋もの配線のいく先はへと繋がり、今も送電活動を続けている。

人間は遂にコンピュータに勝利した。90年末代にはチェスの世界王者がコンピュータの演算能力の前に屈した。チェス以上の手をもつ将棋界はまだその位相を保ててはいたがソレも最早時間の問題であった。

そして遂に素数を瞬時に解けると言われ、ありとあらゆるスーパーコンピュータをこの青年は開発してしまったのだ。多大な犠牲を払って。


 配線の電極の先々は……数多の脳に接続コネクトしていた。69億以上もの脳から成る生体コンピュータ。


 そう、形而上では可能でも形而下ではニューロンやシナプス……人間の脳を超える許容メモリと演算能力は遂にコンピュータは人類を超えることができなかったのだ。微笑ましくも皮肉な結末。

造物主には決して成れない人間の性……。


 これは予見の寓話でありディストピア。




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