第3話 その後の姉妹


「ねえ、お姉ちゃん。ほんとに私がもらっちゃっていいの?」

「いいんだよ、おばあちゃんも満足してたし。紫音、そういうの好きだろ」

「でも、お姉ちゃんが頑張って見つけたんじゃん」

「……いや、まあ、だから」

「……?」

「ああもう。紫音、もうすぐ誕生日だろ。だから、それだよ」

「え?あ……」

「ほんとは私一人で見つけて当日に渡すつもりだったんだ。でも紫音が付いてきちゃうからさ……」

「ご、ごめんね?」

「いいんだよ。まあだからそれは紫音のやつだから、それでいいの」

「うん……ねえ、お姉ちゃん」

「なんだ」

「顔、真っ赤だよ?」

「うるさい、もう」

「えへへ、ありがと」



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ムラサキを求めて きつね月 @ywrkywrk

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