第35話 いつもより遅め

2日後。


今日は俺が家事をしなくていい日。

俺はいつも通り下校時間まで特別棟の空き教室を使う。あっ、何度も言うが勝手に使うだな。


そして最近のお決まり。

少しするとここにはあいつが来るのだが…。

今日はまだ来ない。

そろそろ来るの飽きたか?とか思いつつ俺は普通にパズルをしている。


っか今日はな。特大サイズをやるから。できれば妨害なし。の方がうれしいな。とか思っているのだがな。まあだからあいつが来ないのは良いことか。

と思いながら俺は特大サイズのパズルを開始した。


のだが。やはりしばらくすると。廊下の方から足音が聞こえてきた。


っか、なんかあったのだろうか…。俺の気のせいでなければ…。なんか足音が急いでいるような…。まあ別に気にしなくていいこか。

どうせトイレかどっかに寄っていて遅くなった…。は、あいつ言わないな。多分だが。

まあなんか用事があったか。ただ遅かっただけか。ってなんで俺はあいつの行動を考えていたのか。そうだよ。俺は今は特大サイズのパズルをしているんだから…。


パズルパズルパズル…。集中集中である。


いや、マジでゴールまでが長いからな。数字を繋ぐだけだが…。まあ集中してないと分からなくなるんだよ。あれ?今俺何番まで来ていた?ってな。気が付いたら一気に100くらい飛ばしていることもある。


いや、マジでな。123…。124…。とか繋いでいて近くに225とかがあったらそっちにペンが走るんだよ。うん。だから集中しないと何だよ。


だから…。

460.461.462.463.464.465.466.467.468.469.470.471.472.473.474.475…。と、俺は集中して数字を繋いで行った。

っか、なんかすでに足音は俺の前に来たが…。めっちゃジーっと今見られている気がするが…。まあいいか。話しかけてきてないというか。俺パズル中だからな。


とか思っていたら。机にあけられていた穴にハマった。なんだよ。である。

誰だよ。机に穴開けたのは。紙が破れたじゃないか。


いや…。そりゃまあ長年使われてきた机だからな。

傷やら穴があるのはよくあることなんだが…。特大サイズでズボッとなるとな。周りに数字があると悲鳴なんだよ。分からなくなるだろ?である。あと裏面にも問題がある場合があるからな。とにかく穴が開くと被害が出る場合があるんだよ。


まあ今はちょっと穴が…。だったからいいが…。って、確かこの机は綺麗そうで選んだんだが…。小さな穴はあったか。雑誌の時はいいが特大サイズは雑誌から切り離して、だからな。注意が必要だな。か。またそのうちパズルが底付いたら机探しもするか。この部屋机と椅子はたくさんあるからな。


とか思いつつパズル。てんつなぎを再開した俺だった。


それからしばらく静かな時間が続き…。いやこのペンだけの音がするってめっちゃ良いと俺は思うよ。とか思った時…。


♪♪~


チャイムが鳴ったので俺は片付けを…。

って、そういえばなんか前でずっと見ていたやつが居るんだが…。


こういう場合は何を言ったら…。ってそういえばまだ何も話してないか…。なら…。


「あっ、居たんだな。じゃ」


うん。居たんだな。と言っていてこれミスったか。と瞬時に思ったため…。じゃ。を付けたんだが…。これもミスだったか?とか俺が思っていると…。


「気が付いてなかったんですか!?ってマジで今気がつきましたか!」


あっ、やばいな。なんかこいつ怒った?ってことで俺は片付けも終わってるし…。よし。逃走。逃走だ。

俺はなんか言われる前に教室から逃走を選んだのだった。


いやー、言葉は難しい難しい。っか。マジでなんで毎回来るんだよ。で、ある。

っかこの逃走に関して来週なんか言うなよ。である。


…。でも…。なんか言われそうだな…。うん。あー、来週がなんか嫌だな…。俺大丈夫だよな?え?大丈夫じゃない?


…。女子と話すとか難易度高いんだよ。マジで。


とか思いつつ俺は急ぎ足で学校を後にしたのだった。

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