異次元空間

健さん

異次元空間

山梨県の道志村のキャンプ場で、行方不明になった、小学3年生の小倉美咲ちゃん。一体どこに行ったのやら。今まで、警察等総勢で捜索したが、全く手がかりが、ない。本当に不可思議な事件である。”神隠し”とは、この事か。俺は、居ても立っても居られなので、この道志村のキャンプ場に、行くことにした。東名高速で、河口湖インターを通りこして、都留インターで降りて国道を20分ぐらいかけて走り、到着した。俺は、駐車場に車を停めた。よく見ると、ログハウス、コテージ、プール、お風呂もあるではないか。施設は、結構充実してるな~。俺は、周辺を、少し歩いてみた。空気が澄んでいてとても気持ちがいい。マイナスイオンを浴びてる感じだ。周りを見ると、防犯カメラなど、1台もない。何台か設置して、機能していれば、少しは、手がかりは、あったかもしれない。施設の裏側を、見ると、結構死角があるものだ。誘拐しようと思えば、できるだろう。今日は、平日で、しかもシーズンオフだから?お客さんらしき人は、いないようだ。スタッフらしき人達は、ちらほら、いるようだが。施設をだいぶ離れて、また、しばらく周辺を歩いた。俺は、落ちている小石を何気なく森に向けて、投げてみた。消えた??どうゆう事?海ではないが、”魔のバミューダ海域か、ここは?今度は、小石ではなく、少し大きい木くずを投げ入れてみた。消えた。この場所は、”異次元空間”とでもいうのか?推測だが、まさか、美咲ちゃん、この異次元空間に迷い込んでしまったのだろうか?根拠はないが、いるのではないかと、おもい、俺は、勇気を奮い起こして、行ってみることにした。そして、この”空間”に入った。お~~!?何だこれは?”もや”で、何も見えない。長いトンネルの中を、引き寄せられてる感じだ。しばらくすると、もやというか、霧みたいのが、とれて目の前に”異界”が現れた。何じゃこれは??ドアらしき?のが、いくつもあり、左側は、アメリカ?と書いてある。右側は、北朝鮮の札がかかっている。他にも、イギリス、中国、香港、インド等々。俺は、とりあえず、北朝鮮のドアを開けた。すると、女性警備員?どこかで見た顔だが、、、。その女は、あごを突き上げた感じで、言った。「早く中にはいりなさい!」中に入ると、4、50人?位の人が、いた。ここに拘束されているのか?よく見ると、小学生ぐらいの子がいるが、ひょっとして美咲ちゃん?俺は、その子のところ行き、聞いてみた。「美咲ちゃん?」「はいそうです。」そうか、やっぱり、誤ってこの異次元にきてしまったんだ。これじゃ、見つかるわけない。「迎えにきたよ。一緒にお母さんのところに帰ろう。」美咲ちゃん頷きながら泣き始めた。あれ??テレビで、写真みたことあるが、まさか?今度は、その50代くらいの女の人のところに行って話をした。「ひょっとして、あなたは、横田めぐみさんですか?」「そうです。」すると、めぐみさんは、涙目で、「両親は、元気にしてますでしょうか?」「いや~、残念ながら、お父様の滋さんは、お亡くなりになりました。お母様は、元気で、今も、必死に救出のため頑張って活動されております。何とか、ここを出ましょう。あの警備員と交渉してみますよ。」俺は、その警備員のところに行き、(よくみると、可愛い顔してるな、ミニスカートも似合ってるし。おっと、いけねえ。)「ここを、出させて、もらえないでしょうか?今、現金5万円あります。これ、袖の下通しますから。じゃなくて、あげますから。」すると、美人警備員は、「金なんていらないわ。腹の足しにもならない。」「お腹空いているのですか?」「この国では、毎日毎日、とうもろこしの粉を練ったものしか、食べられないから、恥ずかしいが、空腹で耐えられないの。」「それなら、我が日本は、食料有り余ってますから、焼肉でも、寿司でも、懐石料理でも(知らないか)、お腹一杯食べさせますよ。ここを、出してくれるのならば。」「本当ね。今朝、クソ兄貴とけんかして、もう気分悪いし、それじゃ、一緒に行きましょう。」そして、なんとか、この異次元空間を脱出して、もとの世界に戻ってきた。早速俺は、この2人を、近くに警察署に引き渡した。もう警察署内は、大騒ぎだ。そして、俺は、約束通り、とりあえず、焼肉屋に行った。可愛い顔して、よく食べること。そうとうお腹空いていたのね。今度は、寿司が、食べたいというので、回転すし屋に連れて行った。しかし、よく食うのお。すると、その警備員は、言った。「やっぱり、5万円頂戴。」(逃走資金か?すぐ無くなると、思うが。)「いいけど、その前に、あんたの名前教えてくれない?どこかで、会ったか、テレビ?で見たのか、気になっているのだけど。」すると、その女は、「金与正よ。」5万円を受け取り、逃げるように、どこかに消えて行った。

 

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