あとがき
作品をお読みくださって、本当にありがとうございました。
レビュー、お星さま、コメント、応援、そして、校正まで、さまざまな方にお世話になりました。
そのお陰で完走できたようなものです。
心より感謝申し上げます。
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さて、恋愛サスペンス作品として書いた『妖しく闇に近づく薄墨色〜恋愛心理サスペンス〜』
登場人物の心理を深堀りしたミステリーを書きたいと、プロットを作っているときに思っておりました。そのため、各所に玜介との会話をミステリー部分を書き終わってから、追加していくという、かなり変則的な書き方をしたのです。
公開は昨年10月。
カクヨムコン用にと思ったのですが、やはり12月1日に公開したほうが良かったかもしれないと、途中で後悔しました。
さて、この作品、いつもの書き方とは、かなり違う方法を使いました。一旦、8万文字のほどのミステリー物語をワードに書き、その上で、公開するごとに、夫婦の関係性があらわらる玜介との逸話を挿入していったのです。
ふたりの逸話を入れられそうと思う箇所では、主人公の思い出という形で常に挿入していきました。
特に、ラストシーンは悩みました。
東雲と陽菜子のふたりの関係が、どういうものかを主眼においたので、ふたりの関係性を恋愛小説を書く気持ちでいました。
最初に作っていたプロット。
ラストシーンに関しては簡単にしか書いていませんでした。
『東雲は最初から誰が犯人か知っていて、それで愛する人を守るために尽くす』
それだけです。
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ひとりの女性とふたりの男性の時間差三角関係の物語でもあります。
心理学に興味があり、脳の仕組みなども含めて、学術書なども参考にしました。
以前、記憶について短編を書いたことがあります。
書きながら気づいたことがあります。人は案外と自分に都合よく記憶を改ざんしているのではないか、ということ。
というのも、一つの事象について、自分が思ったことと、他人が感じたことは、全く別ものであることが多いからです。
現在、この作品を1から読み直して校閲しております。
なんど、校閲したか覚えてないのですが、読み直すと、必ず修正箇所がでてくるのが不思議です。完璧なんてありえないことが、ちょっと残念ではあります。
【以下はネタバレになります】
さて、東雲と陽菜子の、この後の関係を聞かれたことがあります。
彼らは、お互いに欠けた心を持ち、愛し合っています。とくに、東雲はそう思っているようです。
彼が陽菜子ではなく美月子が本体と知ったとき、どう思うのか。
私自身も興味があります。
この小説を三人称一元視点で書いたのは、陽菜子が不安定な女だからあり、三人称一元視点であることがミステリーでもあると思っていました。
一人称で書いてしまうと、その謎がバレそうで、だからこそ一歩下がった三人称にしたのです。ただし、視点は常に陽菜子になります。
東雲はだから小説内では第三者です。
東雲がどう考えるのか。そこは想像するしかないのですが。
彼の性格、生い立ちを自分に置き換え、それから、東雲になって考える。
彼は自分で思っているよりも純粋な男だと思います。孤独を抱えてはいますが、それは陽菜子の孤独とは異なります。もっと暖かい性質をもっているからです。
だから、彼が美月子を捨てる予想ができないのです。
それは陽菜子らにとっては幸せですが、彼にとってはどうでしょうか。
皆さまはどう思われますか?
とりとめのない、あとがきになってしまいました。
最後までお読みくださって、本当にありがとうございます。カクヨムコン7。もう、終わりましたね。
お祭り、楽しんでおりました。
妖しく闇に近づく薄墨色〜恋愛心理サスペンス〜 雨 杜和(あめ とわ) @amelish
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