第6話

「ひと狩り行くぜ!」6


 タッタカターン タタタ

 タータカタァタン

 タタタータタターカーター


 今更、オープニングがめっちゃ音痴……。


 私は最後の夜を迎えようとしている。

 夕焼けが山陰に沈み始めていて戦いの予感がしている。

 この夜を乗り越えると明日は東京へ帰る。いや、カムラに帰るのである。

懐かしき里の人達に成長した姿を見せなくてはいけない。そしてオオナズチを無事に討伐し無くては……。


 私はいつでも外に出れるようにクロックスを縁側に置いてカーテンの隙間から外を眺めた。あらかじめ設置しておいた罠に獲物が掛かり次第に飛び出して写メに納めるのが己への依頼である。


 虫たちが鳴き始めて夜空には星が光り月が顔を出している。


 朧気な街灯がカチカチと点滅していてその下に人影!いや、手が異様に長いそして、そしてそして其奴の正体は猿だ。


 二匹、いや小さいのがくっついているから三匹だ。

 彼等は周りを警戒しながら私の畑に入ってきてごそごそと漁り始めた。

 センサーライトが着いて彼等を照らすとお父さんお母さん僕ちゃんの三匹並んで野菜を食べている。彼等はビックリしてそそくさと逃げていってしまった。


「ベジタリアン!」

私は思わず声を出してしまった。

 なんだか愛らしい姿をしていた。


 その後ラージャンの親子は来なかった。

 私も眠くなって寝てしまった。


 次の日に私は松本駅まで店長に送ってもらった。

「また来てね!」

「はい!」

店長は私を抱き締めた。


 電車の中から流れる景色は平和を取り戻していた。

 私はハンターズギルドへ再び戻るのである。

 古龍はやはり伝説なのか…私は古龍探索と言う新たな目標が出来ていた。


タッタカターン タタタ

タータタタァタ

タタタータタタァターター

タッタカターン タタタ

タータタタァータァータァー


おわり

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ひと狩り行くぜ 門前払 勝無 @kaburemono

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