第五話 祭り当日

はい、とまあこんなことがあって、僕は後輩の結花と一緒に祭りに来ることになってしまったわけなんですね。はい。はぁ。なんでこんなことになってしまったんだろう。もし、本当にこれで結花と結婚することになったら俺はこの先どうやって生きていけばいい。お祭りのおかげで結婚出来ただなんて……。はぁ。これ絶対いつか自分の弱さを感じて死にたくなる奴だ。それにしても結花なかなか来ないな……。まさか今日一緒に行くことをあきらめてくれたのか?そんなことを考えていると結花から

『先輩。すいません。待ち合わせの時間にちょっと遅れます。』そんな連絡が来ていることに気づいた。あれ⁉こんな連絡いつ来てたんだ?さっきからずっとソシャゲやって時間つぶしてたのに気づかなかったぞ⁉そう思いながら送信された時間を確認すると今から約30分前だった。おい‼そんな前からそう思っているんなら間に合わせられるように努力しろよ⁉今が待ち合わせ時間の5分前だから送信されたときは35分も前だぞ⁉頑張れば絶対に間に合ってただろ⁉そんなことを考えながら待つこと10分待ち合わせ時刻から5分遅れて結花がやってきた。

「せんぱ~い。遅れてすみませーん。」

そう言いながら近づいてくる、黒に花柄の浴衣を身にまとった少女はまるで要請のようだった。

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