3.11 -あの日から今まで-

@andthecity

第1話 大地震

 2011年、3月11日。私は幼稚園児でした。その日は早帰りで、仲のいい友達と私の祖父母の家で遊んでいました。


 14時46分、経験したことのない大きな地震が町を襲いました。不思議と「怖い」とは感じず、ただただ何が起こったのか分かりませんでした。


 地震が来てから停電までどれほどの時間があったかは覚えていませんが、地震が来た瞬間に音が消えました。ついていたテレビの音が全く耳に入らなくなりました。


 ネタバレのようですが、祖父母の家は津波で半壊しました。


 「大事なおもちゃ、1つだけ持って急いで車に行くよ」と祖母が私と妹に言いました。震災の記憶は少しずつ薄れてきていますが、この一言だけは生涯忘れないでしょう。


 「A君、今からお家に送っていくからね」と祖母が友達に。私たちは橋を越えてA君を彼の家に送ることになりました。正解だったのかは分かりません。祖母は津波が来ることは確実に分かっていたでしょうし、一目散に高台を目指すべきだったのかもしれません。


 ですが、10年経った今でもA君の両親は祖母に感謝していると彼から聞きました。


 疲れたので続きはまた今度。

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