悪童カルマ 「仮代」

ムー

第1話 プロローグ

 薄暗く陽が当たらない、少しじめっとした路地を大人というには少し若く少年というには少し大人びた黒い服を着た青年が歩いていた。

 男が来た広場からは白い首から下の全身を覆うような姿のいかにも人が良さそうな笑みを携えた初老の男が大声で説教を説いていた。

「神父がいうような神がいるならば神というのは不公平で不平等だ存在だ、貴族や商人には清潔な家や家族を与え今日という日に不安を感じることはない。人から直接奪うことをせずとも生活ができる。かと思えば俺にこういう特別性を与えている。」

 そういうと男の体から黒いモヤのようなもの、黒いスライムのような粘土のある液体のようなものが滲み出し、目の前の木に犬が走るような速度で向かいそれが期に到着すると木がみるみると水気を失い枯れたような姿となった。

 「これでは公平とはとても言えない 俺はこの力で奪うことはしなくとも良いが他の奴らにこれはない。神は俺だけこうしてスラムの全てをこうしない。少なくともあの神父の言う「未定」と言う神は公平な神ではないし俺たちの親ではない。そもそもあの神父の言う神は他では聞いたことがない」

 男はそう言いながら奥へ奥へと足を進めていった。


…………しばらく進むと男の目の前に少し崩れた教会のような建物が見えた。

「曲がりくねった狭い路地のイメージ」

教会は屋根が少し崩れ空が見え中央にはこの教会で祀られていたものであったであろうものが置いてある。

教会が教会として機能しなくなってから、相当な年月が経っているが中綺麗に保たれている。

男がノックをする。すると中から

「誰だ!!」

と叫ぶような声が届く

「俺だカルマだ開けてくれ」


 カルマがそう言うと中からガシャンと言う何かを外すような音がなった。それを確認し年季の入った扉を押すと、ギィーと鈍く響く音が鳴り響いた。

カルマが中に入ると、太い気の棒でできた棒を担いでいる青年と、少し年季の入ったナイフを腰の鞘にしまっている青年の姿が見えた。

 カルマが中に入ると奥の方から物音が響いてきた。

「「「おかえり!!」」」

そう言いカルマをで迎えに来たのは数名の少年少女たちであった。


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