第2話 お茶目な主治医

母が、かかりつけの病院で健康診断を受けた。

数日後。

結果を聞きに病院を訪れた母を、主治医は深刻な表情で出迎えたという。


「平さん・・・・」


気のせいか、いつもよりも暗い声だったと、母は言っていた。

母は、人よりもだいぶ、心配性なのだ。

その時点で、かなりドキドキしていたらしい。


(もしかしたら・・・・大きな病気が見つかったのかも?!)


そう思ったとたん。


「パーフェクト!」


にっこりと笑い、主治医はそう言ったのだとか。


帰って来た母は、プリプリと主治医の事を怒っていた。


まぁ。

良かったじゃないの。

『パーフェクト!』なんだから。

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