第2話

2020年10月14日、朝、学校行く直前に急に涙が止まらなくなって泣いてしまった。意思とは関係なしに涙がこぼれ落ちてくる。すると義母が、何泣いてるの?不快だからやめて、と。その瞬間何かが切れた。何かは分からない。けれど今日死んでやる、私なんて生きている価値はない。そう思った。家を飛び出して学校に行った。登校中何を考えていたか覚えていない。学校について保健室に向かった。先生と他愛のない話をした。死ぬ素振りは一切見せないようにした。その後保健室の先生に授業に出てくる、と言って授業中に遺書を書いた。お世話になった人へのお礼、そして私の思ってること、今まで辛かったこと、全てを遺書に打ち明けた。その後保健室に戻った。今日単位をとらないと進級できない教科があったが今日死ぬんだから関係ない。

昼が過ぎ、遂に来た。誰もいない校庭に飛び込みたい。保健室の先生に授業に出てくると言い4階まで向かう。階段を1歩1歩踏みしめる。窓を開ける。窓の枠に足をかける。4階とはいえだいぶ高い。足が震える。もうあと1歩踏み出せば楽になれる。楽になれる。そう思いながらもなかなか勇気が出ない。苦しい。ふと目をあげると反対側の窓際にいた先生と目が合った。ふと我に返る。今学校で死んだら多大な迷惑をかけてしまうのではないか。気づいたら足が引っ込んでいた。保健室に戻る。涙が止まらない。保健室の先生は話を聞いてくれた。今まで辛かったこと、今日飛び降りようとしたこと、全て打ち明けた。先生はすぐに父親に連絡してくれた。実父が仕事場から学校へ駆けつける。先生はこのまま家に返せないと。どこか預けられる場所はないか。私が思い当たった場所は実母の実家だった。すぐに実母の実家に連絡をした。突然押しかけることは出来ないのでとりあえず父親の実家の名古屋へ行った。次の日の朝早くに実母の実家、高山に向かうことになる。会うのは8年ぶりだ。朝焼けが綺麗だった。父親と2人で高山に向かう。祖父母が迎えてくれた。本当に暖かい場所だった。今までの息苦しさは消え去っていた。2ヶ月高山の祖父母の家で過ごした。12月中旬、家に戻ることとなる。義母と義妹とは別居状態で実父と実妹と過ごすことになる。昔のような感覚だった。「3人で頑張っていこうね。」実母が亡くなったあと実父が言っていた言葉を思い出した。

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私の人生 るこ @mutonchaku_

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