第3話「今更謝ってももう遅いのよヒミリィ。 私は貴女が好きなぐらいよ。 さようなら私の好きなヒミリィ」

 「ねぇ殿下、何を悲劇のヒロイン気取って泣いているのよ。

泣いても何にもならないわよ。気持ち悪いわね。

殿方の癖に悲劇のヒロイン気取ってめそめそめそめそ。

殿方なら泣いてないで行動してみたらどうかしら」

 「殺してやる」

 「はぁ、出来るといいわね。

でもそこまで言うのなら殿下、貴方も殺される覚悟は出来ているわよね」

 人を殺そうという者は殺される覚悟がなければなりません。

人に殺すと言うなら、貴方も殺しに来いという礼節あるお誘いなのです。

この女子大生馬鹿殿下もそれぐらいの礼節は知っていたようですね。

ならば、礼節には礼節で返さなければなりません。

私も貴族、男爵令嬢、礼節を重んじるのが男爵令嬢。

 殿下が剣を抜く前により先に殿下の左手を斬りつけました。

遅いですね。

殿下の喉を斬りつけ、そのまま止めを刺しました。

 殿下、礼節を守った貴方を笑いはしません。さようなら。

 「お姉様〜年を取りすぎてババァも過ぎてぼけた老女にでもなったのかしら〜。

自分が何をしたのか分かってるのかしら〜」

 はぁ、やれやれヒミリィはうるさいですね。

甲高い声が耳障りだとかそんな事は関係ないんですよ。

私がそんな理由で実の妹を殺すわけじゃないですか。

存在が邪魔なので殺しておきましょう。

 「お姉様〜辞めて〜。

なんでヒミリィお姉様に両脚を切り落とされたの〜。

ヒミリィが何をしたっていうのよ〜」

 何をしたかですか。

何かしましたっけ。

確かに殿下と浮気していたとか私の婚約者の殿下を奪おうとしたとかそんな事はありますが、

そんな事はどうでもいいのです。

ただただ貴女が邪魔だから殺すのです。

別にヒミリィが嫌いなわけではありません。

貴族なら、欲しいものはなんでも奪おうとするのは貴族らしい素晴らしい行為です。

むしろヒミリィは貴族らしく生きているので好きなぐらいです。

それでも貴女が邪魔だから殺すのです。

 「ヒミリィ、貴女が何か悪い事をしたからとかではないわ。

あんな女子大生馬鹿殿下と貴女が浮気していたとかあんな女子大生物大好き殿下を貴女が奪おうとした事とか

そんな事どうでもいいの」

 「じゃあ許してお姉様〜。両脚切り落とされたヒミリィって惨めでしょ〜。

これからはひっそりと生きていくから、もうお姉様のものを奪ったりなんてしないから〜

許してお姉様〜」

 ヒミリィが惨めな命乞いをしてきます。

 「今更謝ってももう遅いのよヒミリィ。

私は貴女が好きなぐらいよ。

さようなら私の好きなヒミリィ」

 ヒミリィの腹を割いてヒミリィの内蔵をぐちゃぐちゃに掻き回してから首を落としました。

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