5歳から始めるVjsa+zzim+OIqwaで構築する簡単AltRアプリケーション

すてにゃん

はじめてのAltRアプリケーション

※ ここに書いてあることは全てデタラメです。


この記事は以下のような方を想定しています。

・Alternative Reality技術に興味がある

・VR, AR技術の基礎知識を持っている


Alternative Reality技術は最近盛り上がっております。これは既存のVRやAR技術をさらに拡張したものであり、「新たな現実」を作り上げるというものです。


Alternative Realityがあると仮にいまあなたがいる「この現実」が上手くいかなくとも、「新たな現実」を自分で作り上げることによってそちらに退避することが可能となります。


Webアプリケーションのサーバが1台落ちたときに別のサーバに退避するのとちょうど同じ要領のことが我々プログラマーでも簡単にできるというものですね。


AltRアプリケーションは様々な技術スタックで開発が可能ですが、今回は以下の構成で紹介していきます。


・基盤コンテナ: Vjsa

・時空コネクタ: zzim

・粒子マニピュレータ: Olqwa


今回まず作るアプリケーションは「時空間エコーアプリケーション」です。

これはとても簡単で、要件としては、


 1. いまいる現実世界のクローンを生成する。

 2. クローン側に送られたメッセージをただこちらの世界へ送り返すだけのアプリ

 ケーションを配置する


以上です。


現実世界で「Hello, Alternate World!」と発言すると「Hello, Alternate World!」が送り返されるもので、正直あまりおもしろくないかもしれませんが基本が大事ですのでやっていきましょう。


世界のクローンはVjsaを使うと簡単に実行できます。付録に便利なテンプレートを用意してるのでそれを使って以下のようなコマンドを実行しましょう。


$ vjsa --clone-with-template="./simple-world-clone-template" --output-file="./output-world"


これを実行すると大体0.02秒程度でクローン現実が完成します。一点注意してほしいのは、この時点でこちらの現実世界とクローン現実世界とのリンクが存在しません。上記コマンドを実行するとクローン世界の状態が output-world というファイルに出力されるのでこちらのファイルを後ほど利用します。


次に2つの現実をつなげるためのコネクタの用意をします。zzimを利用します。

zzimの他にzzim++というのもありますが、こちらは上級者向けというのもありまだ開発途中で不安定なので、スタンダードなzzimを用いて説明します。


まずzzimを使って今いる現実世界の状態を出力しておきます。


$ zzim stats .


筆者の環境ではこのような値が出力されました。

45.92221, 787.26978, 0.12124, 905.28765


1つの世界は4つの数字で表すことが可能なのでそれらを出力してくれるのが zzim stats . コマンドです。ちなみに複数行出力されることもありますがそれは後述する「別世界とのコネクト」状態にある場合です。


実は先程Vjsaでoutput-worldに出力してもらったファイルの中にもこれに対応した数値が出力されているので、あとはこの二組の数字をzzimコネクタウィザード経由で接続すると完成です。


$ zzim connect

==========> origin: 45.92221, 787.26978, 0.12124, 905.28765

==========> destination: 88.46541, 905.74651, 4.65469, 998.46424

...

...

Connecting...

...

...

...

Done!


上記は筆者の手元で実際に2つの世界をコネクトしたときのログの1例です。最後にDone!と出力されたら成功です。


この状態ではまだ環境が用意されただけなので、あとはOlqwaを使って「時空間エコーアプリケーション」を完成させましょう。


今回は筆者のほうで代わりにアプリケーションコードを書いておきましたので、以下の内容を my-first-altr-app として保存してください。


# おまじない

inclibr: /std/echo

inclibr: /vjsa/*


{ main func

 remote == connect: "output-world"

 remote.execute((

  echo(&$%%args)

 ))

}


あとは上記のファイルをscpなり何なりでクローン世界へと送っておくと完成です。ね、簡単でしょ?


実際に家庭用AltRゴーグルなどを着用して何かしらメッセージを送るとそのメッセージがそのまま送り返されるようになります。結構うざったいと思うので十分楽しんだなと思ったらzzim killで殺しちゃってください笑


さて今回は Vjsa + zzim + Olqwa を使った簡単なAltRアプリケーション開発を環境構築から紹介しました。今回紹介したコードはどうぞ勉強のために好きに使ってください。


次回は実際にこちらの現実世界に存在する物体を他の世界へ送ったり送ってもらったりする方法について解説していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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