バナー 完結編

 家族に内緒で書いている『Web小説』の読者の反応が見たくて


 家族に見せたのに、誰も読んでくれない!


 大事に飼っている『かたつむり』まで、読んでくれない。




 …疎ましがられた私は、家族に施設に入れられてしまった。




 …そこまで嫌われてたなんて…。



 こうなったら、何としてでも『Web小説家』界の頂点に君臨して、あいつらを見返してやるんだ!



 私は、夜も寝ないで昼間寝て…


 遂に! 大作を書き上げた!!



 …私の部屋に、たまに来て、手首を掴んだり、針を刺したりする『女王様(サディスト)』に見せた。


 …が!


 ニヤリとするだけで、読んでもくれない…。


 そんな『プレイ』は望んでないぞー!




 …この世は理不尽。 …嗚呼、理不尽…。



**********



 「202号室の今路こんろさん、病状改善しませんね…」

 

 「特に、妄想が…ね。 あのスマホのモック、取り上げた方が良いかしら?」


 「…この前、家族が来て『あのモックだけは、お父さんの希望…みたいな物だから、持たせて上げて頂けませんか?』って、泣きながら頼まれたのよ…」

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