*第3話 転生人Go!

彼女の本体である観念世界は予定調和に

満たされていて、変化をする余地が無い。


つまり流通させるべき情報が無いのだ。

永遠に更新されない情報。

そんなネットワークに存在意義が有るのか?


有る訳が無いっ!


しかし物質世界が存在し、それを観測する事によって

無尽蔵に情報の所得が可能となる。

観念世界と物質世界は共依存の関係だ。


しかし一つの看過かんかできない問題が発生した。

何度繰り返しても人類は自滅するのだ。


仲良しこよしで居ろとは言わない。

争いもまた生物の在り方である。

だが人類は度が過ぎる。


科学技術を手にするまでは良い。

知識は豊かさをもたらす。


なのに何時までも幼い。

幼稚な心のままで強大な力を振るう。


そして自滅する・・・


同じパターンを繰り返すものだから、

情報が簡略化されてしまう。

”以下同文”みたいな情報しか流通しない。


すんげぇ~退屈だ!

退屈はネットーワークの死だ!


成り行きに任せると暴走しやがる。

多少の干渉はやむを得ない。

文化と文明のバランスが大事だ。


魔法が使えれば心に余裕が出来て良いかも?


駄目だった!

魔法大戦争が起きた~

ちりになった・・・


自殺マニアか?


与えるだけでは駄目だ。

規制を掛けて条件をクリアさせよう。

導く役目の人間を送り込もう。


地球で流行りの異世界転生なんてどうだ?

つまりあれだ・・・


〇〇やってみた!


***


(それで選ばれたのが僕なんだね)


『そうです。今の貴方は私と似た人格型のアプリケーションです。

転生後の肉体にインストールします』


(そうなんだ。まぁ君が居れば大丈夫だよね)

『相変わらずの依存ぶりですね』


(“三つ子の魂百まで”って言うからね)


『それでは転生を開始しますね。

今回は暫くの間別々ですから適応する努力をしてくださいね。

ちゃんと再会出来ますから心配ないですよ』


(えっ!嘘っ!そんなの無理だよ!

ちょっとまって・・・・・・・・)


****


私は3歳になった。

大きなお屋敷。

大勢の使用人。

貴族だなこりゃ~


貴族の家に生まれたのか・・・

なんかややこしい事になりそうだな・・・

心細いな・・・

早く彼女に会いたいな・・・


「おはようございます姫様」

「おはようマルガリテ」


女の子じゃねぇか~!

挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16817330656200523400


性別変わるなんて聞いてないよ~!

それならそうと早く言ってよ~!


異世界“TS”転生だった・・・

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