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『人外』


 文字通り人ならざる者、あるいはモノ。

 発生源は人間の感情、記憶、認識。それらが集積することで共通の像が浮かび上がり実体と化して世界に産み落とされる。

 人間一人一人が持っている想像の力であり、微々たるそれらは集うことによって初めて実像を結ぶ力と成る。曰く『群による想像の創造』、空想の具現化。

 現代科学や法則上で説明できない常軌を逸した事件や奇跡、現象等を無意識的に自分達とは違う性質の存在へ擦り付けていった結果として発生した存在が人外であるとも言える。

 発生源及び発生点が人間であることから、人外という存在にも人間を基準基点とした先天的な悪性と善性が植え付けられているものが多い。それ以外にも、人外が人外たる理由付けとしてこなさなければならない義務、行動も設定されている場合がある。これらは人間が意識せず呼吸して命を繋ぐのと同じレベルの『本能』として潜在している。

 なお、人に害成す人外種を『魔族』、対して人間に友好的であったり恩恵を授けてくれたりする人外種を『聖族』と呼称することもある。

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